江山美人

劇場公開日:

解説

中国の古典劇に取材した作品で、王月汀の脚本を李翰祥が演出。撮影は楊鈞、音楽は林聲翕が担当。出演者は林黛(リンタイ)、趙雷、金銓、王元竜など。邵逸夫(ランラン・ショウ)が製作した。なお、この映画は第六回アジア映画祭に出品され最優秀作品賞を受賞した。

1959年製作/香港
原題:江山美人
配給:東和
劇場公開日:1962年5月17日

ストーリー

北京紫禁城の奥深く、まだ二十歳の若い身で帝位についた明の正徳帝は(趙雷)、教育役の講義などうわのそら。官女たちの江南の素晴らしさを讃える歌声を聞いて矢も楯もたまらず、近臣の一人が江南に帰るのをこれ幸と同行し、おしのびで江南にやって来た。宮中の生活しか知らない帝には、江南の風物見るもの聞くもの皆珍らしい。ある田舎のお祭りで天女に扮した美しい少女(林黛)にすっかり心を奪われた。翌日も彼女の姿を求めて探しまわる正徳帝、見つけ出せずにくさった彼は、ある酒屋へ入りこんだ。ところがそこの娘李鳳こそ探し求める少女だった。思いがけぬ貴公子の出現に彼女の心も同じ思い。二人はその夜永遠の契りを結ぶのだった。一夜明けると、この田舎酒屋の前に王朝の衛士がずらりと並んだ。太后の命で帝を迎えに来たのだ。驚く李鳳に、帝は迎えをよこすと固く約束して別れて行った。そして時はすぎ、帝のお迎えのないままに李鳳は子供を生みおとした。そして二年すぎ三年すぎても李鳳のもとへは使いが来なかった。それもその筈、北京では皇后に酒屋の娘などはもってのほかとの太后のお達しで、帝には美しい女御があてがわれ日夜、華やかな宴会に、帝の心からはいつしか李鳳のことが消えうせていたのだ。一方、李鳳はいまなお一夜の思い出を胸に帝を待ちわびるうち、とうとう病を得てやせ細っていった。見るに見かねた下男の大牛は、黙って店をぬけ出しやっと北京へたどり着いた。とある街頭で、大牛から、帝を想うあまり病の床に臥す李鳳のことを耳にした帝はやっと歓楽の夢からさめ、彼女を皇后に迎えたいと太后に頼むのだった。だが、それは許されず、教育役の養女として迎えられることになった。すぐ上京するようにとの知らせに、李鳳は無理な体をおして北京へ旅立った。だが長旅に弱った彼女が北京城へ着いた時には、もはやこの世の人ではなかった。

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