悪の報酬(1960)

解説

『女は一回勝負する』『目撃者』などの著者、ジェームズ・ハドリー・チェイスの『世界をわが手に』を基に、フランク・ハーヴェイが脚色。監督はカナダ生れのアルヴィン・ラコフ。撮影はヴァクラフ・ヴィッヒが担当し、ゲルハルト・ミュラーの作曲したモダン・ジャズの旋律が見事な緊迫感を盛り上げている。出演は、「スキャンダル(1959)」のナジャ・ティラー・、「明日なき夜」のペーター・ファン・アイク、ジャン・セルヴェ、ロッド・スタイガー、ヤン・バネンなど。

1960年製作/ドイツ
原題:An einem Freitag um halb Zwolf...

ストーリー

悪徳と犯罪の町マルセイユ。ブリュー酒場では、いずれも暗い過去を待った四人の男がポーカーをやっていた。そのうち、首領格のモーガン(ロッド・スタイガー)が儲け話を持ち出した。彼の計画を聞いて、まず副将格のブレック(ペーター・ファン・アイク)が賛成、金庫破りの名人ジポー(ジャン・セルヴェ)も乗気だった。一番若いキトソン(ヤン・バネン)だけが渋ったが、モーガンに呼ばれて入って来たギニー(ナジャ・ティラー・ティラー)を一目みて計画に参加することに腹をきめた。彼女がこれを計画したというのだ。手始めに一味は、郊外のナイトクラブを襲って資金を稼ぎそれでトレーラー住宅を買った。毎週金曜日に米軍基地を出る現金輸送車を狙って、車ごとトレーラーの中に押し込んで奪おうというのがギニーの計画だった。入念な下調べもすみ、いよいよ金曜日。米軍基地を出た現金輸送車はハイウェイを突っ走る。その後からスポーツカーをとばすギニー、輸送車を追い越して間道に入った。そこではモーガン達が待ちかまえ、道路を遮断していた。計画通り首尾よく輸送車をトレーラーに押し込んだ一味は、林の中へ逃げ込んだ。そこで、輸送車の運転手、助手、キトソンの三つの死体を処理した一味は、トレーラーで南仏の海岸地帯へと向った。疾走中のトレーラーの中では、モーガンとジポーが金庫のダイヤルと取組んでいた。だがさすがのジポーの手にも負えず、逃走の先々でもトレーラーは目立ち危なくなって来た。そんな時山岳地帯で、ジポーは毒蛇にかまれ即死した。金庫を開ける望みも失い一行が立往生している頃、空からはヘリコプターが、麓の方からはパトカーが迫って来た。今は観念し、抱き合ったモーガンとギニーの眼には涙が光るのだった。

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