草原の脱走

劇場公開日:

解説

アルベール・ヴィダリーのオリジナル・シナリオをイヴ・アレグレと「抵抗(レジスタンス) 死刑囚の手記より」の主演者フランソワ・ルテリエが脚色と台詞を担当、アレグレが監督したアクション・ドラマ。撮影監督はミシェル・ケルベ、音楽作曲はミシェル・ルグラン。作詞は「ラインの仮橋」の主演者シャルル・アズナヴール。出演は「札束がすべて」のエディ・コンスタンティーヌ、「火薬に火」のレイモン・ペルグラン、「二都物語」のマリー・ヴェルシニ。

1960年製作/フランス
原題:Chien de Pique
配給:昭映フィルム
劇場公開日:1961年6月6日

ストーリー

パトリック(エディ・コンスタンティーヌ)とロベール(レイモン・ペルグラン)は戦友同士だったが、戦争が終ってロベールは昔のように飲む打つ買うの荒っぽい生活へ。アメリカ人のパトリックは南仏のカマルグの沼沢地で、牧夫一家のマニュエルやその娘ゼファ(マリー・ヴェルシニ)、少年パコなどと幸福な牧夫生活に入っていた。烙印祭りの日刑務所暮しをしていたロベールがパトリックの前に現われた。パトリックは温かく迎えたが、乱暴なロベールはたちまち周囲の鼻つまみ、厄病神と嫌われた。が、パトリックに心を寄せるゼファは、愛する男の嫉妬心をかきたてようとロベールに色目を使った。パコも素性の知れぬ男の派手な態度に心を奪われた。パトリックはロベールの行動には一切無関心になろうとしたが、ゼファやパコの態度は気になって仕方がなかった。しかしパトリックにはそんなことよりもっと大きな心配があった。田畑が次々と放牧地を侵してくるのだった。農夫と牧夫との間にはよく事件が起った。パトリックとロベールは兄弟のように腕を組んで農夫と闘った。が、それはこの二人の戦友がともに闘う最後の機会となった。ロベールは銀行襲撃を計画していたのだ。カマルグ地方へ来たのは、その準備のためで、パコを共謀者にさそいこんでいた。やがてロベールはアルルの銀行襲撃を決行した。襲撃はほとんど成功するかにみえた。だが、パコが行員たちをホールド・アップさせていた最後の瞬間に致命傷を受けてしまった。ロベールは雲を霞と逃げ去った。事件を耳にしたとき、自分の子供のように可愛いがってきたパコを共犯にさそいこんだロベールに激しい怒りをおぼえた。パコの復讐をしなければ……パトリックはロベールの跡を追った。カマルグのような沼沢地では足跡がはっきりわかる。やがて彼はロベールを発見した。男対男としてパトリックはロベールと対決した。法の手が回らぬうちにロベールを倒すのが自分の役目と思った。逃げるロベール。しかし彼は足をすべらして沼に足を踏みこんだ。その体は二度と浮き上らなかった。

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