ニュルンベルクの戦犯 13階段への道

解説

1946年10月16日未明の、絞首刑の実写から、この映画は始まる。前年、第二次大戦はイタリア、ドイツ、日本の降伏で終ったが、連合軍はドイツの政治家・軍人を捕え、45年11月20日から約十カ月間、ナチス党大会が毎年開かれたニュルンベルクで、国際裁判を行った。判決はゲッペルス航空大臣、リッペントロップ外務大臣、カイテル独軍最高司令部幕僚長ら十二名(一名は不在判決)に絞首刑を言い渡したのだ。狂人を装ったヘス副首相ら三名は終身禁錮、ほかに禁錮二十年二名、同十五年一名、放免五名と、A級戦犯二十九名は裁かれた。(うち一名は公判中獄中で縊死。なおゲーリングも死刑直前に自殺した)この記録映画は、ジョー・J・ハイデッカーとヨハネス・レープのレポート(「ミュンヘン画報」連載)にもとづいて、フェリックス・フォン・ポドマニツキーが各国の実写フィルムを構成したもので、国際裁判の記録を軸に、1933年のナチス政権獲得から、45年の敗戦までの12年間のドイツファシズムの歴史が展開される。裁判で、戦争犯罪人たちは自己の行為を正当化しようとした。皆が無罪という。が、その時フィルムは彼らの圧政と残虐と侵略の記録をひとつひとつ示すのだ。でっちあげられた“ヒットラー暗殺計画”の容疑者たちへの暗黒裁判、ヒットラーのペテンに等しいチェコ進撃、ロッテルダムへの無差別爆撃に続くオランダ侵入、パリ入城、日独伊三国同盟の調印、ロシア戦線の記録。スターリングラードの敗退による大量の捕虜のモスクワ行進。44年6月、連合軍が仏海岸に上陸して敗退は続き、翌年4月にはベルリン市内にソ連軍が進み入った。ヒトラーは愛人エファ・ブラウンと共に自殺した。戦後ユダヤ人強制収容所の惨状が明らかにされた。これが彼らのやったことだ。

1957年製作/78分/西ドイツ
原題:Der Nurnberger Prozess

ストーリー

※本作はドキュメンタリーのためストーリーはありません。

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