風雲の鬼将軍 四角い帆

劇場公開日:

解説

原作は「最後の戦闘機」「過去をもつ愛情」等が映画になっているフランスの現代作家ジョゼフ・ケッセルの辺境小説。「そこを動くな」のベルナール・ボルドリーが監督した。脚色はケッセルとボルドリーにジョージ・ケッセルが加わり、台詞もケッセル自身。撮影監督は「オルフェ」「陽気なドン・カミロ」のニコラス・アイエ。音楽はルイ・オルシェである。エジプトから紅海にかけてロケーションがおこなわれ、辺境の冒険物語のエキゾチシズムを高めている。セットはローマで撮影された。主演はメキシコ出身で「ボルジア家の毒薬」「小さな無法者」「船の女」など各国の映画に出る国際俳優ペドロ・アルメンダリスと、イタリア出身の「高校三年」「黒い天幕」のアンナ・マリア・サンドリ。他に「遠い道(1957)」のフォルコ・ルリ、「悪魔のような女」のポール・ムーリッス、「永遠の争い」「街の仁義」のフェルナン・ルドウ、リュシアン・ギャラス等が出演する。製作ジュリアン・ドロード。

1955年製作/フランス
原題:Fortune Carree
配給:昭映フィルム
劇場公開日:1958年12月9日

ストーリー

アラビヤ砂漠の中にあるアミリ族王国の武将イグリシェフ(ペドロ・アルメンダリス)は、王の寵愛を大法官ハッセン(フェルナン・ルドウ)にねたまれていた。仏人モルドムとその下僕アブジから、多額の賄賂をうけとり、武器を購入するため、大法官は奴隷ユッサン(フォルコ・ルリ)をイグリシェフに贈り歓心を買ったが、彼に反対されたため、彼を禁令の飲酒の罪におとしいれて追放した。愛馬シャイターヌとユッサンをつれて、イグリシェフは砂漠の彼方に去った。商談不成立のため大法官に追われた仏人モルドムとアブジも砂漠に逃れた。イグリシェフは愛馬の傷を療してくれたベドイン族の乙女ヤスミナ(A・M・サンドリ)に心ひかれ、彼女を父親から買とった。旅を続けたイグリシェフは、大法官の軍勢に囲まれたモルドム主従を救い、後日彼から武器をサクル港で買うことを約し、大法官の属するアミリ族に対立するガファリ族王国に組する決心をした。ガファリ族のもとで、イグリシェフ主従は、アミリ族の大軍と少い兵をもって対戦した。ところが、下僕アブジが鱶に襲われたことからモルドムの船が遅れたため、武器が港につかず、イグリシェフ主従は奮戦の末大法官の手に捕えられた。大法官は彼を虎に食わせようとしたが、虎を殺した彼は、大法官を切り伏せて脱出した。そして、やっと港についたモルドムの船に逃れた。泳ぎよる愛馬を断腸の思いで棄てて、船は進む。忠実なユッサンは、自分のことから主人を危機におとした責任を感じて自殺した。紅海の大嵐は四角帆で乗り切ったが、ユッサンを殺した罪を問われ船を去ったイグリシェフは、ガファリ族の王モハメッドの遺言で同族の王となることになった。金塊を与え約束通りモルドムから武器を買った彼は、美女ヤスミナと、再び手にもどった愛馬シャイターヌを供に、さらに新しい冒険に生きていくだろう。

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