さらば草原

解説

一九五一年に製作されたアルゼンチン・タンゴ映画。マヌエル・ロメロが脚本監督し、撮影はロケ・ジアコビーノ、音楽はアレハンドロ・グティエレス・デル・バーリオの担当。出演者はアルベルト・カスティヨ、アルベルト・ビラ、マリア・エステル・ガメス、ペルラ・ムクス、エルミニア・フランコら。映画中のバレエに出演しているのは、メルセデス・アーチ・キンターナとビクトル・フェラーリである。

1951年製作/アルゼンチン
原題:Adios Pampa Mia

ストーリー

不評だった興行の解散パーティで、かつて一座の花形だったネリーが百万長者パルメリを伴って現われ、プロムプターのアルベルト(アルベルト・カスティヨ)の売込みが成功してパルメリは次の興行を後援することになった。舞台稽古を見に来たネリーは、彼女が思いをよせる歌手カルロス(アルベルト・ビラ)と共演するイサベル(ペルラ・ムクス)に嫉妬し、ことごとに意地悪をした。そのため、イサベルは辞めるといい出し、一座がそれに同調したので、ネリーはパルメリに手を引かせた。カルロスだけはネリーと去って行った。残った一同は犠牲的奉仕で公演を敢行し、アルベルトはカルロスに代って舞台に立った。公演は大成功でやがてアルベルトはタンゴ歌手の第一人者となった。イサベルがカルロスのいないことを悲しんでいると知ったアルベルトは、カルロスを訪れて復帰するようにすすめたが、カルロスはネリーとメキシコに行き、結婚するのだといった。アルベルトはイサベルに求婚したが、彼女はカルロスが帰って来る日のあることを信じていた。だがカルロスとネリーが結婚したことを知って、アルベルトの求婚をうけた。アルベルトに片思いしていたイネスはこれを悲しんだ。一方カルロスはネリーとの結婚に失敗し、一人でブエノス・アイレスに帰って来た。アルベルトたちは暖く彼を迎えたが、アルベルトとイサベルの婚約を知って彼は次第に酒に身をもち崩して行った。アルベルトは、その彼を自宅に伴って更生を誓わせた。皆のかわらぬ友情に、カルロスは生れ変って精進し、見事にカムバックした。その舞台で、アルベルトはカルロスとイサベルが結婚することを披露し、自分の花嫁がイネスであることを発表した。そして満場の拍手のうちに、四人はいつまでも“さらば草原”を歌いつづけた。

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