かくて我が恋は終りぬ

劇場公開日:

解説

女流作家ノエル・アンリの小説『私はヒロインではない』(Je ne suis pas une Heroine)の映画化で、「フォーサイト家の女」のコンプトン・ベネットが監督し、オーブリー・バーリング(「砂漠の悪魔」)とマクスウェル・セットンが共同製作に当った戦争下の恋愛メロドラマ一九五二年作品。脚色は新進ジョン・クレスウェル。「黄金の龍」のオズワルド・モリスが撮影を、「哀愁のモンテカルロ」のロバート・ジルが作曲編曲を担当。主演は「パンドラ」のマリウス・ゴーリングと新人マリア・シェル(「魔法の箱」、未輸入)で、ガブリエル・ドルジア(「明日では遅すぎる」)、ジョン・ベイリー(「反逆(1951)」)、ルチー・マンハイム、バーバラ・ミューレンらが助演する。

1952年製作/イギリス
原題:So Little Time
配給:BCFC=NCC
劇場公開日:1953年4月17日

ストーリー

第二次大戦、ドイツ軍占領下のベルギー。ブラッセル近郊の館に住むド・メルヴィヌ夫人(ガブリエル・ドルジア)は、夫と息子を祖国に捧げ、娘ニコル(マリア・シェル)と二人暮しであったが、館の一部を独軍に接収され、司政官フォン・ホーヘンゼー大佐(マリウス・ゴーリング)の宿舎にされてしまった。夫人やニコルは激しくドイツ人を憎んでいたが、ある日夫人が急性心臓病の発作をおこした時、ホーヘンゼーが軍医を呼んでくれたので一命をとりとめた。ニコルは母に頼まれてホーヘンゼーの許へ礼を述べに行き、そこで彼が素晴らしいピアニストであることを知った。ニコルも有望なピアニストで、彼女の才能を認めたホーヘンゼーは自ら教授を申し出た。激しい練習を重ねるうち、いつしか二人の間には愛が芽生えていた。その頃、地下運動員として活躍していたニコルの従兄フィリップがひそかに町に帰り、ニコルにホーヘンゼーの重要書類を盗めと強要した。やがてフィリップは逮捕され、ホーヘンゼーはニコルが書類を持出したと知って、惨めな気持になった。フィリップが護送車で司令部へ送られる途中、地下運動員たちは襲撃してフィリップを奪還し逃走を企てた。それを追跡するホーヘンゼーの車にはニコルも同乗していたが、フィリップの放った一弾はニコルを倒した。やがて地下運動員の調査のためゲシュタポがホーヘンゼーの館を訪ねた。ホーヘンゼーは盗まれた重要書類の調査だと思い、隙を見てピストル自殺を遂げた。彼とニコルとの束の間の恋は死によって結ばれた。

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