劇場公開日 1973年11月3日

ロリ・マドンナ戦争のレビュー・感想・評価

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3.570年代アメリカン・ニューシネマの一作。

2019年7月25日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

悲しい

 両家の対立による物語ってのは『ロミオとジュリエット』以来ずっとあるプロットだと思うが、もちろんこのフェザー家とガットシャル家の間にも恋物語があったようだ。その辺りはサラ~っと流した感じだが、ガットシャル家の娘シスターEがこっそりスカイラー・フェザーに逢いに行こうとしたら、不法侵入だ!とか言って、フェザー家の長男と3男が彼女をレイプしてしまうのだ。もう、対立させるならこのくらいやらないと・・・といった感じでハチャメチャ感を出したかっただけかもしれませんが、とにかく敷地内に入れば銃を構えるというアメリカ特有の殺伐とした保身。タイトルの“戦争”というのも世界の縮図のような両家を表してました。

 そんな中、ほぼ拉致された感じの少女ルーニー。元はと言えば、ガットシャル家がいたずらでロリ・マドンナという架空の女性を語り、偽の手紙を投函したことが原因。そのうち末っ子で結婚経験のあるザック(ジェフ・ブリッジス)と仲良くなっていくのだが・・・。この子は可愛いんだけど、戦争の中には関係がない。両家にとってもよそ者だし、彼女を守ろうとする姿勢も見受けられるのだ。

 作られた年代からしても、ベトナム戦争の兵役を免れたとか、面白いエピソードはあったけど、結局はフェザーの頑固親父が落馬によってザックの嫁を亡くしてしまったことから狂気へと変わったのだ。本当に戦争状態になって、家族が次から次へと死んでいく様子。だんだん虚しくなってくるし、フェザーの母親もなんだか病気がうつった感じで狂気へと変貌を遂げる姿が怖かった。

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kossy