ルゴング

解説

コンスタンス・ベネットの夫君たるアンリ・デゥ・ラ・ファレーズが無声時代に俳優だったガストン・グラスを助手としてオランダ領東インドのバーリ島に於いて撮影した民族劇で、総天然色の無声映画である。キャメラはウィリアム・H・グリーンでエイブ・マイヤー監修、S・K・ワインランド指揮の音楽が付されてある。

1935年製作/アメリカ
原題:Le Gong

ストーリー

赤道の南オランダ領東インド諸島のうちに常夏の楽園バーリ島がある。文明の目に触れぬこの楽土には敬神の念深き原住民たちが住んでいた。彼らは生を楽しみ、死を恐れぬ種族である。彼らの間には激しい愛の掟があった。それはバーリの処女の心に選んだ男がもしも彼女の愛に報いなかったら、神々は怒って彼女の上に恥辱を加えるというのであった。寺院の祭日には神に捧げる果物や花や供え物を持った女達が集まって来た。その当日寺院の踊り子プウツウは楽土の一人ニオングという若者を恋した。ニオングもプウツウに心引かれたが、彼女の妹サプラクが水を浴びている姿を見てからは彼の心はサプラクに傾いていった。娘たちの父グウステイ・バガスはプウツウがニオングを恋しているのを知り、彼女とニオングを結婚させる為、寺院の僧侶に頼んでプウツウが処女として最後の踊り「ルゴング」を舞わせた。踊りの前に彼女はニオングが愛しているのは妹のサプラクである事を知り悲しみと恥に心は破れた。されど彼女は踊らねばならなかった。ニオングとサプラクは2人の世界を求めて島を抜け出した。愛の掟に従ってプウツウは川に身を投げて死んだ。プウツウの父は彼女の躯を火葬に付した。沈み行く太陽が赤く夕映えに海を染める頃、乙女の清き魂はたなびく煙の中に舞い上がったのである。

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