緑車のディアネ

解説

アルマ・ルーベンスがウィンサム・スタース会社の主脳となりロバートスン・コール社のために作品を作ることになった第1回作品で、レオナ・ダルリンプルが1万ドルの賞金をシカゴの新聞社からもらった同名の小説に基づいたロマンスである。ウォーレス・ウォースリーが監督の任にあたり、ナイジェル・バリーやウェッジウッド・ノウエルが相手をつとめている。

1919年製作/アメリカ
原題:Diane of the Green Van

ストーリー

富豪ウェストフォール家の後継ぎディアネは若い娘のロマンスと冒険を求める心に駆られ、緑色の馬車を美しく飾って行方も知れぬ漂泊の旅に出る。彼女の従兄カールは財産欲しさに彼女の愛を求めていたが、彼女の跡を追うことになる。ハウダニアという小国の後取りを求めに別々に米国へ来た公爵と男爵は、ディアネをその後取りと信じて追跡し回る。公爵は彼女を殺して自ら王位を得んとする悪心から、男爵は彼女が当然持つ権利を彼女に持たせようとの親切から、各々懸命にディアネを追った。男爵の友人フィリップは彼に力を貸す約束だったが、ディアネを見るとすぐにその美しさに心ひかれてしまう。公爵は彼女を殺すのが駄目と知って、今度は彼女と結婚して王位に即こうともくろむ。フロリダに回って来たディアネはミッコという30年もインド人と暮らしている男とその娘とに会う。このミッコこそ実はハウダニアの王位継承者なのであった。波乱の末めでたくディアネはフィリップと結婚することになる。

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