流行の王様

解説

「ケンネル殺人事件」「宝石泥棒」のウィリアム・パウエルが主演する映画で、ハリー・コリンズとウォーレン・ダフが書き下ろしたストーリーを「紅唇罪あり」「真夜中の処女」と同じくジーン・マーキーとカスリン・スコラが共同して改作し、「肉の蝋人形(1933)」のカール・エルックソンがF・ヒュー・ハーバートと共同脚色し、「暁の砂漠」「宝石泥棒」のウィリアム・ディーターレが監督にあたり、「ケンネル殺人事件」のウィリアム・リースが撮影した。助演者は「失踪者三万人」「母」のベティ・デイヴィス、「肉の蝋人形(1933)」「生の創め」のフランク・マクヒュウ、「豪華船」「殺人魔の魂」のヴェリー・ディーズデールを始め、「凡その人の人生」のレジナルド・オーウェン、新人フィリップ・リード、「世界は還る」のゴードン・ウェストコット及びヘンリー・オニール、「失踪者三万人」のヒュー・ハーバート、「死線突破」のドロシー・バージェス等で、「フットライト・パレード」のバスビー・バークレーが舞踏創案並びに振り付けにあたっている。

1934年製作/アメリカ
原題:Fashions of 1934

ストーリー

イカサマ師のシャーウッド・ナッシュは乾児のスナップと婦人画家のリンと三人で婦人服店を開業する。彼は一流婦人店のトラック運転手を買収して、パリから着いたばかりの新型の衣装を店へ届ける前にそっと見せてもらい、その型を盗んでリンにデザインさせ、しばらくしてパリ一流のデザイナーの創案した先端衣装を二三流の店に売り付けていた。間もなくこのことを知った輸入商たちはその予防策を講じたので、ナッシュは今度は輸入商たちにパリの最新型を盗んでやろうともちかける。彼らは表面はこの申し出を拒絶するが蔭へ廻ってこっそり買入の契約をする。で三人はパリへ行くがそのうちにナッシュは有名なデザイナーのバロックが古い版画からヒントを得て新型衣装を考案することを聞き、その方法を真似、リンにデザインさせ、それにバロックのサインをしてニューヨークへ送っていた。ある酒場で旧ロシア貴族と称する美人を同伴しているバロックに会ったナッシュはその女が自分の昔馴染みの女であることを悟り、そこで一策を案じたナッシュはダチョウ飼育場の経営者でダチョウの羽根の服飾が流行遅れとあって、売れなくて困っているジョー・ワードという米国人から手持ち品全部を買い付ける契約をする。そしてこのダチョウの羽根をまた流行らせようと考える。そこで彼は例の自称ロシア貴族の素性をすっぱ抜くと脅かして、無理矢理にレヴューに出演の契約をさせ、彼女からバロックを口説かせて、その興行の金主にする。レヴューは大受けだった。ナッシュはその舞台から観客に向かって近日一大婦人衣装店を開業する旨を披露する。リンはナッシュを愛していたが、彼が公爵婦人に色気を見せるので自分に求婚している作曲家のジミィと一緒にベルリンへ向かうと決心する。やがてナッシュが自分の名を署名してデザインを売っていることを知ったバロックはその筋に訴えたので、ナッシュはバロックと公爵婦人の結婚式の当夜逮捕される。しかし彼は警官に頼んでバロックに会わせてもらい公爵婦人の正体をすっぱ抜く。そして告訴を取り下げなければ彼女の素性を吹聴すると脅かす。しかし釈放されてみると彼のダチョウの羽根は病毒感染の理由で官憲に没収され、彼の商売が上がったりになったことを知る。そこでリンの泊まっているホテルへ駆け付けると、彼女はちょうどジミィと落ち合うべく停車場へ出かけようとするところだった。ナッシュは今度再び悪事はしないと誓い、ようやくリンを納得させ、彼女を連れてアメリカへ帰る。

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