郵便配達は二度ベルを鳴らす

劇場公開日:

解説

1930年代のロサンゼルスを舞台に暗うつな時代に生きる男と女の情欲と運命を描く。製作総指揮はアンドリュー・ブラウンズバーク、製作はチャールズ・マルベヒルとボブ・ラフェルソン、監督は「ファイブ・イージー・ピーセス」のボブ・ラフェルソン。ジェームズ・M・ケインの原作を基にデイビッド・マメットが脚色。撮影はスヴェン・ニクヴィスト、音楽はマイケル・スモール、編集はグリーム・クリフォード、製作デザインはジョージ・ジェンキンス、衣裳はドロシー・ジーキンズが各々担当。出演はジャック・ニコルソン、ジェシカ・ラング、ジョン・コリコス、マイケル・ラーナー、ジョン・P・ライアン、アンジェリカ・ヒューストン、ウィリアム・トレイラー、トム・ヒルなど。

1981年製作/123分/アメリカ
原題:The Postman Always Rings Twice
配給:日本ヘラルド
劇場公開日:1981年12月21日

ストーリー

カリフォルニアの深夜の路上を1人の男が歩いている。名をフランク・チェンバース(ジャック・ニコルソン)。30年代、不況時代をそのまま背負ったような浮浪者だ。道路ぞいの辺鄙なカフェ兼ガンリン・スタンドツイン・オークスに足を踏み入れた。ギリシャ人の中年男ニック・パパダキス(ジョン・コリコス)が店主のその店に彼はちょっとだけ立ち寄るつもりだったが、結局長居することになった。それは調理場で働くコーラ(ジェシカ・ラング)が原因だった。彼女の官能的な肢体は、明らかに彼女の今の生活とは不つりあいに見えた。結局、フランクは、このツイン・オークスでの下働きを引き受けることになった。数日後、パパダキスが出かけた隙に調理場にいたコーラを襲うフランク。初めは抵抗していたコーラも、フランクの強引さに抑えられていた欲情が爆発し、自らキッチン・テーブルの上にあお向けになりフランクに身をまかせた。その後も何くわぬ顔でパパダキスの目を盗んで情事を続ける2人。夫にイヤ気がさしていたコーラは、いい機会とばかりフランクと駆け落ちした。しかし、そんな生活は長く続くはずがなく、再びツイン・オークスに舞い戻るコーラ。彼女を追うフランク。何事もなかったように以前の生活を続ける2人に、今度は恐しい考えが浮かぶ。邪魔者であるパパダキス殺害である。浴槽での殺人計画に失敗した後、第2の計画をたてた2人は、パパダキスを車で誘い出し、酔っ払い運転のための事故死を装った。まんまと成功させ、現場で激しく求め合う2人。だが、地方検事のサケット(ウィリアム・トレイラー)がこの事故に不審を持った。フランクが前科者であるということを知っていたのだ。しかし、弁護士カッツ(マイケル・ラーナー)がある手だてを考えた。パパダキスは個人生涯保険と車による他人への傷害保険の2つに入っており、カッツは、2人の保険会社員を呼んで取り引きした。コーラが殺人者なら、泥酔した主人が運転していた車に乗っていたフランクは2万ドルを手に入れることができる。コーラが無罪なら、彼女は生命保険一万ドルを受け取ることになる。そこで、過失致死という扱いをするなら、自動車保険会社は生命保険会社に一万ドル払うことで済む。そして、コーラに払われた一万ドルは、弁護料としてカッツが受け取るという算段だ。この裏工作でパパダキスは事故死ということになり、やっと2人はツイン・オークスに戻れることになる。この事件が店を有名にし、コーラは大繁盛の店のきりもりに夢中になった。2人の間にすき間風がふきフランクは旅に出てしまう。しかしコーラを忘れられないフランクはやはツイン・オークスに戻り、そこで、昔のやさしさを取り戻した彼女の姿を見る。やっと平和が戻ったころ、カッツにクビにされた助手のケネディ(ジョン・P・ライアン)が2人を脅迫するという出来事など生じるが、なんとかその問題も未然に防ぎ、フランクはコーラにプロポーズする。2人は再出発を祝うつもりでピクニックに出るが、フランクの子を宿していたコーラが突然腹痛を訴え、急いで車をはしらせフランクがトラックをよけそこね、その衝動で彼女はあっけなく死んでしまった。再び1人残されるフランク…。

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映画レビュー

3.0終わり方が…

2023年9月1日
PCから投稿

「郵便配達は二度ベルを鳴らす(1943)」「郵便配達は二度ベルを鳴らす(1946)」を見たので本作も視聴。

本作は全体的には良かったのですが、良いところと悪いところがあります。
まず良いところはジャック・ニコルソンとジェシカ・ラングの二人。この二人の演技は過去の同名映画の中ではずば抜けています。
本当に素晴らしいです。

悪いところは「郵便配達は二度ベルを鳴らす」は一人の若い妻が年の離れた夫より若い男を選ぶという話なのですが、ジャック・ニコルソンが40~50歳に見えるという点。
どうしてもジャック・ニコルソンをこの映画に出すのには青年役ではなく、老夫役にした方が自然だったと思います。それか大胆にもジャック・ニコルソンはそのままで老夫役を若くするとか。
この映画の場合ではジャック・ニコルソンと夫がだいたい同じ年齢に見えて対比になっていません。

あとラストシーンは原作ではもうちょっと先があります。
特に1946年版ではタイトルがどうして「郵便配達は二度ベルを鳴らす」なのか主人公の口から説明もされます。
本作のラストシーンを見て「え!?」と思った人は1946年版も視聴した方がいいです。
スッキリします。

あとこの映画に影響を受けて作られた1992年の日本の映画「死んでもいい」は超名作です。本作が気に入った人は必ず見た方がいいです。本作を魔改造しまくっていて度肝を抜かれます。特に本作のラストシーンに気に入らなかった人は見てください。

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みる

3.0ジェシカ・ラングが良い

2022年5月4日
iPhoneアプリから投稿

ジェシカ・ラングが同時期に主演している「女優フランシス」。顔は同じなんだけど完全なる別人に見える。私はこの2作品で彼女の役者という仕事を見せられた気がする。

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lll

4.0ジェシカラング

2021年12月8日
iPhoneアプリから投稿

が一番輝いていた作品。どうしてエキセントリックな演技に、こんな魅了されてしまうのか。

この女優の作品は殆ど見たけど、当時は結構人気あったんだよね。

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ken

2.5いまいち感情移入できず

2020年11月28日
PCから投稿

この時代にここまでやらせたか!とビックリした。
ジャック・ニコルソン、若い。
ジェシカ・ラングは今でも綺麗なせいか、若いけど、あまり違和感なく。

が、ストーリーとしてはあまりに短絡的なところが多く、感情移入できず。

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UNEmi
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