勇気万丈

解説

「単騎奮迅」「大陸大王」と同じくアルバート・S・ロージェル氏が監督したケン・メイナード氏主演西部劇で、マリオン・ジャックソン女史が自作の物語を脚色したもの。メイナード氏の相手役は新進女優アン・ドルー嬢が勤め、連続映画の監督者として知られているジェー・ピー・マッゴワン氏が悪役を演じ、ポール・ハースト氏、酋長ヨウラチェ氏等が助演している。

1927年製作/アメリカ
原題:The Red Raiders

ストーリー

ジョン・スコット中尉は勇猛果敢な典型的軍人で、叛復常なきインディアンの棲む地方に派遺された。それは彼の望むところだった。彼はインディアンを合衆国に心眼させたいと常々夢想していた。そこへ行途中の駅馬車の中でジョンはジェーン・ローガンという美人と乗合わせた。彼女は要塞附近に牧場を持っている兄の許へ行く途中だった。そして獰猛なインディアンの一隊に馬車が襲撃された時中尉は機知と果断とを以ってインディアン共を撃退した。それで馬車がキャンプに到著すると中尉は勇者として大歓迎を受けた。しかし彼の上官たるオートウェル大尉は自分を凌ぐ中尉の出現を決して快くは思わなかった。それで大尉は常に反目し合っている二つの隊を一緒にして中尉に指揮させることにした。中尉は何人も近寄せない荒馬を見事に御して怱ち部下に畏敬されるようになった。オートウェル大尉は「面疵」のチャーリーという二股者のインディアン酋長と協調するようにスコット中尉に命じた。「面疵」の謀叛心を見抜いた中尉がそれに反対したため大尉はますます機嫌を悪くした。中尉は善良な酋長「飛鷲」と協議するため数名の部下を伴って出掛けた。チャーリーは先廻りをして酋長連の会議の席へ乗込み米軍がインディアンを攻撃しようとしていると偽った。憤慨した酋長連は先んじて戦を宣した。チャーリーは更にオートウェル大尉を欺いてインディアンと戦わしめんとした。その間中尉は酋長連をなだめたり米軍を要塞に帰らせたり大童になって奔走し、戦争酣わならざるうちに事を治めた。戦雲収まると共に中尉はジェーンと共に雲隠れした。今は中尉の心事に感じた大尉はそれを微笑を以て見送った。

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