弥次喜多消防の巻

解説

「弥次喜多従軍記」「同じく海軍の巻」と同じくウオレス・ビアリー氏レイモンド・ハットン氏主演喜劇で、同じくエドワード・サザーランド氏が監督したもの。モンテ・ブライス氏とトム・ジエラテイー氏とが特に台本と執筆した。助演者は前記二映画出演のトム・ケネディー氏、「錯覚恋愛」「青春の喜び」出演のジョセフィン・ダン嬢である。

1927年製作/アメリカ
原題:Fireman, Save My Child

ストーリー

黙まりのアクセル・ウオンストラップと小男のロイ・フラムスゲーンとのっぽのトム・ウイッフルバリーとは3人共小学校にいた頃から手のつけられない腕白小僧だった。そしてお互いに仲が悪かった。アクセルは愚鈍なかわりに腕力が強くロイはその反対に小利口でトムはのっぽの割に力は無かったがアクセルよりは利口であった。アクセルは学校を卒業すると間もなく故郷ノルウエーへ帰ったがその後又アメリカへやってきた。そして街頭で図らずもロイの張っていた詐欺の罠に引っ掛かり牢屋へ打ち込まれて酷い目に合った。牢屋を出たアクセルは再びロイに巡り会い、怒ってロイを追い回す中不思議な縁から2人共その町の消防署に消防夫として勤むることになった。ところがその伍長は彼らの幼馴染みのトムであった。アクセルとロイとは電話のベルが鳴っても火事だと大騒ぎをし、美しい消防所長の娘に呼び出されては有頂天になって色んな端仕事をすると云ったあんばいですることなすことすべてトムの癪の種であった。ある時署長は娘が盛んに消防夫を自分の用事に使っていることに気づいて「今後は何んなことがあっても娘のところへ行ってはならぬ」ときつく云い渡した。ところがその後間もなく署長の家に火事が起こって大騒ぎとなったしかしロイとアクセルの盲勇によって署長の娘は無事に救われ火事も余り大きくならないで済んだ。

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