モスクワから来た女

解説

ポーラ・ネグリ嬢のパラマウント社に於ける最後の主演映画で、ヴィクトリエン・サルドウの傑作劇「フェドラ」を映画化したもの。「暗黒街の女(1928)」の脚色者ジョン・ファーロウ氏が脚色し、「父と子」のルドウィヒ・ベルゲル氏が渡米第1回作品として監督した。助演者は「アンニー・ローリー」「情熱の砂漠」のノーマン・ケリー氏、「マンハッタン・カクテル」「三罪人」のポール・ルーカス氏、「父と子」のジャック・ルーデン氏、「結婚行進曲」のモード・ジョージ嬢、その他ローレンス・グラント氏、オットー・マティースン氏、ポディル・ロージング嬢等である。撮影はネグリ嬢の前作「女優情史」「三罪人」及び「父と子」のヴィクター・ミルナー氏である。

1928年製作/アメリカ
原題:The Woman from Moscow

ストーリー

南ロシアのドン河のほとりにストロガノフという古い公爵家があって、主人のストロガノフ将軍はコサック騎兵族団長として附近一帯の支配者であった。そのストロガノフの一人息子のウラディミルは古都モスクワにいる従妹フェドラと近く結婚式を挙げることになっていたが、ある夜彼は何者かに殺害されて了った。警察当局はこれを虚無主義者の所為と認め、下手人はロリス・イパノフという画家であろうと睨んだ。しかし当のイパノフは早くもパリへ逃げて了っていた。そこでフェドラは復讐のために自らパリへ赴き、イパノフと近付きになり証拠を掴むことになったが、イパノフは案に相違してきわめて淑やかな男で主義者でも何でもなかったため、フェドラ却って彼を心から愛するようになった。しかし後になってイパノフがやはりロシアで人殺しをしていたことがわかり、フェドラは責任上このことを伯父のストロガノフ将軍へ電報で知らせたところ、怒った将軍は直ちにイパノフの母をシベリア流刑に処し、弟を殺したりした。これがためフェドラとイパノフの仲が妙にこじれて了って、フェドラは恋人に対する義理と情のしがらみに窮し、毒を仰いで死んで了った。イパノフはもともと相当の理由があって決闘の上でウラディミルを殺したのであった。

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