緑のそよ風

劇場公開日:

解説

「迷える天使」で一躍日本でも人気を高めた天才子役マーガレット・オブライエンのM・G・M1945年度作品で、原作はジョージ・ヴィクター・マーティンの小説「我等の葡萄は柔かい」、これをダルトン・トランボが脚色した。彼の前作には「東京上空13秒」がある。主演者はマーガレット・オブライエンと「肉体と幻想」「運命の饗宴」等のエドワード・G・ロビンソン、「迷える天使」「悪魔の金」のジェームズ・クレイグ。尚こんどの作品で可愛い縁起を見せるジャッキー・ブッチ・ジェンキンス少年はこの1作で大いに認められ、次回は一躍ジェームズ・クレイグ共演の「ボーイス・ランチ」に主演格としてスタートした。その他「パーキントン夫人」のアグネス・ムーアヘッド、「スリル・オブ・ロマンス」のフランシス・ギフォード、「ラプソディ・イン・ブリュー」のモリス・カーノブスキイ等出演。監督は「迷える天使」と同じくロイ・ローランドが当っている。

1945年製作/105分/アメリカ
原題:Our Vines Have Tender Grapes
配給:セントラル映画社
劇場公開日:1946年12月

ストーリー

フラーというノルウェー移民が集って作った農村にマーティニアス・ジャコブスンという農民が住んでいた。夫妻の間の一粒種の娘セルマは今年7つであった。セルマは5つになる従弟のアーノルドを遊び相手にしていたがいつも姉さんらしく振舞うのでアーノルドは不服である。しかし2人は仲良く健かで、2人の周囲はいつも明るかった。その村の小学校へミルウオーキーから美しい女の先生が赴任して来た。彼女はヴァイオラ・ジョンスンと云って教育学の学位をとるために1年間の実習期間を過ごしに来たのだ。小さい町のことである。彼女はたちまち町の新聞を出版しているネルス・ハルヴァースンやセルマやアーノルドと親しくなった。都会育ちの彼女は、頑固なまでに保守的な農村の気風が煩わしかった。例えば気の触れた娘のインゲボーグを学校へもやらず畑で酷使する残酷なその親などに彼女は激しい憤りを感じていた。だがネルスは「いずれ田舎の良さを見せてあげる」と約束した。セルマは誤ってリスに石をぶつけて殺してしまった。それは彼女に侮ひを残したが父親から産れたばかりの仔牛をもらうとたちまち明るさを取戻した。又ローラー・スケートをアーノルドに貸してやらないので叱られて悲しかったが、父親は彼女を許してサーカスを見せてくれた。セルマとアーノルドの周囲は影もなく時間が流れた。インゲボーグは結婚をした日に子供を産んで死んだ。その父親と村人の彼女に対する態度をヴァイオラは憎み、ネルスが結婚を申込んだが、結婚してもこの町で暮さねばならぬことを知っているので彼の愛情を受入れることは出来なかった。ネルスは入隊する決心を彼女に告げた。クリスマスが過ぎて春が近づいた。ネルスの入隊もきまった。ある嵐の夜、ビヨルンスンの新築の家畜納屋が落雷のため焼け落ちた。セルマの父のマーテイニアスの永年の望みは納屋を建てることだったが、それを見て望みをあきらめた。次の日曜日教会でビヨルンスンのために寄付が募られたがわずかの金しか集まらないので、セルマは自分の仔牛を寄付した。これをこれを見たヴァイオラは村人に対する自分の観念が間違っていたことを知り、ネルスの愛を入れて彼の留守仲新聞を続刊することを約束した。牧師がセルマの好意を賞讃している時、セルマは父と一緒に春の香りに満ちた野辺を歩いていた。

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