見えざる力(1923)

解説

ホープ・ロアリング女史とルイス・D・ライトン氏とが合作した台本によりクラレンス・ピータース氏が監督したもので、主役は「嵐の虜」「戦火」等主演のハウス・ピータース氏と「日の囁き」「健児の意気」等出演のルビー・デ・レマー嬢で、アイリーン・プリングル嬢、シリル・チャドウィック氏、クリスティン・メイヨ嬢が助演している。

1923年製作/アメリカ
原題:Don't Mary For Money

ストーリー

マリオン・ウイットニーは叔父が選んだ婿とは何うしても結婚する気になれなかったので遂に村を飛び出してニューヨークに出てきた。何うせ愛なき結婚をしなければならぬ運命ならニューヨークの金持ちの妻になろうと考えたのだった。そしてマリオンは第五街の流行衣装店のモデルとなったが、その店の得意のピーター・スミスという大金持ちの独身者に望まれるまま彼と結婚した。彼女は贅沢三昧の生活を送った。しかし夫はマリオンにとっては金の生る木であるだけで、彼女はピーターを愛の対象として見得なかった。物質的の飽満を感じた時若い女の心はロマンチックなものを餓え渇く如く求める。色魔たり山師たるクレイン・マーティンが彼女の虚に乗じて甘い言葉を連ねて口説いたのにマリオンの心が動揺しない筈はなかった。しかし夫の親切と彼女への愛とは無碍に断つには忍びなかった。マリオンは夫に愛人さえできればと言った。抜け目のないクレインは己が女房のエディスを友人の名目で伴って来た。数日後時分は良しとエディスはマリオンに己のピーターへの愛を打ち明けた。それはかねてマリオンが望んでいる局面の展開だったにも拘らず彼女は余り気が進まぬのを感じた。その夜は彼らの結婚記念日だった。ピーターは友人のアレック・コナーと共に妻を驚かすべく秘密に宴会の支度をするため倶楽部に行くと称し、外出した。その処へ訪問したクレインは結婚記念日に外出する夫は愛なき証しと言って駆け落ちを迫った。ピーターがこっそり帰宅すると妻がクレインと抱擁していた。一旦去ってからピーターは何も知らぬ顔でクレインをもてなした。マリオンは初めて夫を愛していることを悟った。しばらくの後クレインが銃殺された。ピーターもマリオンもお互いに相手が彼を殺したと想い自ら殺したと官憲に告げた。しかしエディスが犯人であることが知れると、夫婦はお互いの愛を自覚して誠の結婚生活に入った。

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