街のマドンナ

解説

「琴線の響」と同じくエドウィン・カリュー氏の監督作品で、原作はW・B・マックスウエル氏の小説「襤褸を着た使者」“The Ragged Messenger”で、フランク・グリフィン氏が脚色した。主役は「サロメ(1923)」以来映画界を去っていたナジモヴァ夫人及「シー・ホーク(1924)」主演のミルトン・シルス氏である。

1924年製作/アメリカ
原題:Madonna of the Streets

ストーリー

牧師ジョン・マートンは理想主義者であったため教会の信者達の反感を買い、パトリングトン卿に憎まれて辞識を余儀なくされた。しかし卿の娘サラー・ジョイスはモートンの信仰を尊敬し、ロンドンの貧乏窟に小さな教会を建てる際助力した。モートンの伯父は臨終の際モートンに莫大な財産を遣したが、五年間忠実に世話をしてくれた妾のメリー・カールスンには一銭も遺さなかったので、メリーは深くこれを恨んでモートンに復讐を誓い、名をメリー・エインスレイと変え、モートンに近づき遂に彼の妻となった。モートンは伯父が顧みなかった女のあったことを知り探偵を頼んで女の行方を探させたところ、現在の妻メリーがその女であることを知って、彼は彼女が偽っていたことを憤り彼女が家から追い出した。メリーは頼って行った青年がホワードに棄てられ倫落の淵に陥った。モートンは我が行の余りに残酷であったことを後悔し妻の行方を捜したが總ては徒労に終った。彼は妻の記念として全財を投じ婦人収容所を作ったが。満たされざる彼の説教は今は人々の輕侮の的となり、昨日まで彼を信じていた人々は彼を嘲り石を投げた。メリーは病のため苦しんで、モートンの建てた婦人収容所に救いを求めに来て、モートンと再会し、モートンは彼女を許して幸福な生活に入る。

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