プロディガル(1931)

解説

「悪漢の唄」「ニュー・ムーン」に次ぐローレンス・ティベットの主演映画。ベス・メレディス、ウェルズ・ルート両人の手によって組み立てられ撮影台本となったものにより「妻呼ぶ怒涛」「ショウ・ボート(1929)」のハリー・ボラードが監督にあたったもので、助演者は「巨人」「裏切者」のエスター・ラルストン、「マダム・サタン」ローランド・ヤング、「モンタナの月」のクリフ・エドワーズ、エマ・ダン、ヘッダ・ホッパー、パーネル・プラット、ステピン・フェチットその他でキャメラは「マダム・サタン」「女の一生」のハロルド・ロッソンが担当、ことに本編の作曲、作詞はハーバート・ストサート、ジャック・ウォルフ、ハワード・ジョンソン、アーサー・フリードの手になるものでオスカー・ストラウス、ヴィンセント・ユーマンスの二氏も一部の作曲を受け持っている。

1931年製作/アメリカ
原題:The Prodigal

ストーリー

ジェフ・ファラディーは南国のさる富裕な家の息子として生まれたが兄のロドマンと気が合わないために家を飛び出し、放浪者の群れに投じた。さて長い年月がたってみると年老いた母親が恋しく、一目逢いたいものと幾年ぶりかで懐かしい故郷へかえって来た。しかし彼は仲の悪い偽善者の兄に逢うのを嫌がったが、母の切なるすすめによってしばしのあいだ家に滞在することになり、兄嫁のアントニアにも紹介された。ジェフとアントニアはすぐ仲のいい友達になれた。それがまたロドマンの嫉妬の種となり、彼はことごとに妻のアントニアにつらく当たった。良人の仕打ちに遂に我慢しきれなくなったアントニアは、以前自分に恋をしかけたことのあるカーター・ジェロームなる男を呼んで自分を連れて逃げてはくれないかと相談する。カーターは喜んで、彼女を自分の車に迎えたが、その時アントニアは、自分は決して彼を愛してはいないのだが、ただ残酷な良人のもとを逃れるために連れて行ってもらいたいのであることを打ち明けて頼んだ。だが、カーターの目的は外にあった。うすうす事情を知ったジェフは二人の車を途中にかくし、カーターを偽って車から降ろし、自分が運転して誰にも知られぬように無理矢理にアントニアを家へ連れて帰る。このことからジェフとアントニアはお互いが心で愛し合っていることに気がついたので、ジェフは万一不義の恋に陥るのを恐れ、強いて家を立ち去ろうとする。にもかかわらず兄のロドマンは二人が不義の関係にあるものと邪推して二人をせめるのでアントニアはすべての事情を打ち明けて二人が公明正大であることを証明する。その上何事にも理解のある年老いた母親の裁断によって幸福が一家の上に来た。

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