復活(1931)

解説

以前にも手がけたことのあるトルストイ伯の有名な小説『復活』を再びエドウィン・カリューが監督したもので、当時と同じ脚色者フィニス・フォックスが台本及び台詞を執筆し「リオ・リタ」「エヴァンジェリン(1929)」のロバート・カールが撮影した。主役は「リオ・リタ」「キング・オブ・ジャズ」のジョン・ボールズと「嵐」「激流恋をのせて」のルーペ・ヴェレスでウィリアム・ケイリー、ナンス・オニール、ローズ・タップレイ、マイケル・マークが助演している。

1931年製作/アメリカ
原題:Resurrection

ストーリー

若き侯爵ドミトリ・ネフリウドフは夏を送るためにソビエトから領地の親戚の家へやって来た。そして伯母さんの召し使をしている百姓娘のカチューシャ・マスロワと恋に落ちた。しかし堅気の伯母さんはそれを知ると驚いてたちまち仲を裂いた。しかし2人の胸には互いに忘れ難い思いが残った。その後露土戦争が起こってドミトリは戦線に向かう途中再び伯母さんの家を訪問した。彼は既に過ぎた夏の純情な青年でなく軍隊生活の放縱さに慣れていた。そしてその夜彼は巧みに伯母の目をかすめてカチューシャと契りを結んだ。彼が戦線にいる間にカチウシヤの懐妊したことが伯母さんの目にとまり、伯母さんは家名の汚れと無情にも彼女を放逐してしまった。カチューシャはドミトリが戦線からソビエトに帰る途中、停車場で逢おうとしたが、他に愛人が出来ていた今彼は百姓女に興味を感ずる余裕はなくカチューシャに一瞥も与えなかった。カチューシャはその後嬰児を産み落としたが死んでしまった。失望した彼女は生計をもとめて転々し遂に闇の女にまでおちぶれた。そして運命は飽くまでもカチューシャに辛く彼女は富裕な商人を毒殺したという罪にとわれた。そして不思議にドミトリがその裁判に立ち会うことになった。彼は彼女の犯罪の根本の原因は自分にあると悟って大いに彼女を弁護したが、そのかいなくカチューシャはシベリア流刑に処せられた。カチューシャが多くの流刑囚と共にいよいよシベリアに送られた時ドミトリは深く自責し彼女を救うため、彼女と結婚しようと決心した。そして雪のシベリアにカチューシャの跡を追うのであった。

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