女賊ガーティー

解説

「リオ・リタ」「愛の訪れ」と同じくビービー・ダニエルス嬢の主演映画でベイヤード・ヴェイラー氏原作の舞台劇から「ブルドッグ・ドラモンド」「愛の訪れ」のウォーレス・スミス氏が脚色し台詞をつけ、「陶酔の毒盃」「鉄腕の男」のジョージ・アーチェンボード氏が監督に当ったもの。主演者を助けて「青春の夢(1929)」「輝く人生」のベン・ライオン氏、「シンギング・フール」「恋の走馬燈」のロバート・エメット・オコナー氏、ジョン・インス氏、デイジー・ベルモア嬢、ベティー・ピアース嬢等が出演している。キャメラは「ヴァージニアン(1929)」「愛の訪れ」のロイ・ハント氏が担任。

1930年製作/アメリカ
原題:Alias French Gertie

ストーリー

フランス娘マリーという名で或る金持ちの家へ女中奉公していたガーティーが或る日主人の金庫で一仕事しようとしていると有名な金庫専門の盗賊ジミー・ハーティガンが忍び込んで来た。そして緞帳の陰に隠れた同商売のガーティーに気がつかず彼は手早く仕事をすまし、一万ドルからの高価な宝石や首飾りなどを奪って去ろうとする。そこへガーティーが飛び出したのでジミーは驚いたが、よく見れば「ピストルのガーティー」と言われて仲間うちにも通っているガーティーなので同類のよしみから品物を山分けにしようということに話をきめる。ところがこの時警官数名が突如この家に踏みこんで来た。するとジミーは矢庭に宝石類を金庫へ戻し、ガーティーを緞帳の陰に隠し自分だけ彼等の前に立った。警官はジミーを引致しピストル携帯の罪を以て監獄に入れた。1年の刑期が終って出獄した時彼の前途を誡めたのはケルシーという探偵だった。ジミーは間もなく自分を待っていてくれたガーティーと結婚した。2人はアパートに住居をきめた。ガーティーはそのアパートでマトスンという親切な夫妻と近づきになった。夫妻はこの若い2人の前途にいろいろと望みをかけていたようだったが2人は過去の秘密を知られやしないかかとビクビクした。ある日ジミーは3万ドルの貯金が出来たことをガーティーに打明け、ガーティーが以前働いていたバトン家での仕事を最後として真人間の生活に入ろうと語る。だがもう悪事から足を洗う決心でいたがガーティーは3万ドルの貯金を元手に商売を始めることに賛成はしたがバトン家へ忍び込むことには反対する。そして彼が漸く彼女の言う通り悪事から手を引かうと言ったのでガーティーは早速ジミーを連れてマトスン夫妻を訪れ3万ドルの金の使い道を相談した。マトスン夫妻は2人に自分等の商売を語りそれに投資してはどうかと言った。2人は大喜びで3万ドルをマトスンに渡した。だが、このマトスンというのは表面の柔和さとは違って実は詐欺師で一月後彼等は3万ドルを持って姿をかくしてしまった。一杯食はされたジミーは口惜しかった。そして立派な暮らしで世の中を胡麻化している彼等に復讐をしてやるのだと言つてガーティーの諭めも聞かずにバトン家を襲う計画を立てた。だがジミーがそこへ現われた時先回りをしたガーティーはジミーの得意とする右手を射った。ジミーはこれで仕事が出来なくなってしまった。ガーティーの知らせで丁度そこに居合わせた探偵ケルシーは前後の様子を見てガーティーの誠実をみとめ2人を自由の世界に放してやった。

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