東京特ダネ部隊

劇場公開日:

解説

日本進駐アメリカ軍の内幕と彼らの接触する日本人を描いた喜劇。原作はエヴァン・ワイリーとジャック・ルウジの共作の3幕ものの部隊劇、これを日本の実情を調査の上、サイ・ゴムバーグ、ジャック・シャー、マリオン・ハーグローブの3人が脚色した。監督は「暴力には暴力だ!」のジェシー・ヒッブス、撮影監督は、「命知らずの男」のアーヴィング・グラスバーグ、音楽監督は「悪魔に支払え!」のジョセフ・ガーシェンソン。主演は「与太者時代」のオーディ・マーフィ、「狙われた女」のジョージ・ネイダー、「ガラスの靴」のキーナン・ウィン、「G・Iジョー」のバージェス・メレディス。日本側から志摩桂子、斎藤達雄、比嘉令子、島崎千鶴など。56年7、8月、大部分を日本で撮影した。

1957年製作/アメリカ
原題:Joe Butterfly
配給:ユニヴァーサル
劇場公開日:1957年8月7日

ストーリー

1945年9月2日、東京湾に停泊中ミズーリ号の甲板には終戦調印式の模様を報道にきた世界各国の特派記者が今や遅しと待っていた。米軍総合機関誌ヤンクの特派員--編集長のケネディ軍曹(ジョーン・ネイダー)メイスン軍曹(J・エイガー)、バーンハイム(F・チェイス)、カメラマンのウッドレイ1等兵(オーディ・マーフィ)も同乗していた。ヤンク誌とは犬猿の間柄にある対抗週刊誌トレンドの編集長ハサウェイ(キーナン・ウェン)に、カメラに夢中のウッドレイが海へ突落とされるという一幕もあったが、調印式は無事終わった。が、式後、軍の報道部長フラー大佐はケネディたちに上陸第1部隊が到着するまでに東京特集版第1号を編集するよう命令した。その期間わずかに72時間、しかも一寸した失敗でウッドレイが即日送還を命ぜられスタッフは意気消沈した。混乱の東京では編集事務室を設けるのさえ困難だったが、彼らが上陸後、追手の警察から助けてやった剽軽な闇屋自称ジョオ・バタフライ(バージェス・メレディス)が事務室に豪華な邸宅を紹介した。邸の主人、埼山氏(斎藤達雄)その妹佐古未亡人、22歳の娘千恵子(志摩桂子)らは乏しい食糧の中からもてなしをし、一同を感激させた。しかもカメラの調達を頼まれたジョオが帰国の途についているはずのウッドレイを連れて帰り一同を驚かせた。ケネディは彼が送還船から脱出したのを知り、外出禁止を条件に匿うことにした。埼山家に禁足のウッドレイは千恵子と親しくなった。ジョオが「拾ってきた」と称して持ってきた将校用のシャンペンで催された日米交歓パーティの夜、千恵子とウッドレイは互いに愛情を打ち明けた。一方、トレンド誌のハサウェイはケネディらの隠れ家を知り宴たけなわの埼山家へのりこみ、民間人の寄寓は違法だと、ヤンク誌の面々をきょうはした。窮余の一策で「特ダネの焦点、東京ローズを紹介する」と提案しハサウェイを引返させたが勿論でたらめ。困っているところへジョオが現れ1人の女性を連れてきた。これを偽東京ローズに仕立てたが正体ばれ、万策つきてハサウェイを縛り押入れに隠した。こんな騒ぎの中にも第1集は無事締切日に間に合ったが、フラー大佐らがケネディらの無届外泊を詰問にきた。そしてウッドレイと押入の中のハサウェイを発見してびっくり、スタッフ一同を逮捕しようとした。がそのちょぜん、民間諜報部員が現れ、ヤンク誌に本物の東京ローズの写真が写っていたとしらせにきた。写したのはウレッドレイだったが、この偶然が若い将兵たちの永い間の関心の的だった東京ローズ発見の糸口となり、ケネディたちは罰を免じられたばかりか、反対に昇進の幸運をつかんだ。輝かしい東京の特ダネをスクープしたヤンク誌のスタッフは、思い出深い埼山家の人々と別れを惜しんで帰国することになった。ウッドレイは恋人千恵子の耳許にそっと「僕はまた戻ってくるよ」とささやいて去った。

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スタッフ・キャスト

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