電話の復讐

解説

「征服軍」「砲煙」と同じくリチャード・アーレンの主演になる映画。原作は「モダンガールと山男」「医者の秘密」その他の監督者としても知られているウィリアム・C・デミルの筆になる舞台劇、それを「悪魔が跳び出す」のアーサー・コーバーが改作し、「夜霧の女」「悪魔が跳び出す」のイヴ・アンセルが脚本にまとめ上げ、スチュアート・ウォーカーが監督に当たったもので助演者は「海上ジャズ大学」のペギー・シャノン、「影を売る男」のウィリアム・B・デイヴィッドソン、「海の狼(1930)」のジェーン・キースリー、「失われた抱擁」のチャールズ・ドロウブリッジ、セルマー・ジャクソン、ネッド・スパークス、ジェッド・プラウティー、チャールズ・D・ブラウン、ハリー・ベレスフォード、ラリー・スティーアス、エレン・ベイカー、フランセス・モフェット、クレア・ドッド等でカメラは「赤新聞」「戦争と貞操」のデイヴィッド・エーベルが担当。

1931年製作/アメリカ
原題:The Secret Call

ストーリー

トムの恋人ワンダの父は政治家だったがトムの父ジム・ブレークに謀られ政界から失脚してとうとう自殺してしまった。ワンダはジム・ブレークに対して父の復讐を誓った。一年後、彼女はあるホテルの交換手になった。それにはジム・ブレークの選挙事務所とそれに対するマット・スタントンの選挙事務所があって双方選挙運動に花火を散らしていた。ジム・ブレークは敵方スタントンの人気を落として失墜せしめるためにスタントンがある女とある町のホテルに泊まったことがあるという古い醜聞を嗅ぎ出してそれを新聞に発表しようとした。ところが、ある日スタントンが掛けた電話によって交換手をしているワンダは、その相手の女というのがジム・ブレークの娘グレースであることを知った。復讐の好機到れりとばかりに彼女は早速その秘密をジム・ブレークに明かし、逆にそれを新聞に発表するといきまいた。それにはさすがのジム・ブレークも降参し、ついに政界から引退することになった。かくて父の復讐を果したワンダは間もなくトムと結婚することとなった。

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