翼の人々

解説

「スタア誕生(1937)」のウィリアム・A・ウェルマンが制作・監督した総テクニカラーの空のエピックで、「真実の告白」「スイング」のフレッド・カクカレイと「ホノルル航空隊」「セニョリタ」のレイ・ミランド及び「誘拐魔」のルイズ・キャンベルが主役を演じる。脚本は「スタア誕生(1937)」の原作・脚色に参興したロバート・カースンが執筆し、撮影は「スタア誕生(1937)」「沙漠の花園」のハワード・グリーンが担当した。助演者は「スタア誕生(1937)」「シカゴ」のアンディ・デヴァイン、「新天地」「真実の告白」のボーター・ホール、「北海の子」「百万ドル大放送」のリン・オヴァマン、「激怒(1936)」のウォルター・エイベル、「運河のそよ風」のキティーケリー、「セイルムの娘」のヴァジニア・ワイドラー、ドナルド・オコナー、ビリー・クック等である。

1938年製作/アメリカ
原題:Men with Wings

ストーリー

1903年12月、米国北カロライナ州キティー・ホークの田舎で、ライト兄弟が人類の夢を実現して初めて空中を飛行した。田舎新聞の記者にック・ランスンはその記事を書いたが、かえって主筆ハイラムとその相棒ハンクに笑われたので、直ちに辞職して飛行機の制作に没頭した。彼の飛行機は見事に飛んだが、不幸墜落して尊い犠牲となる。彼の娘ペギーは父の血を受けて幼い時から飛行機に興味を持ち、友達の少年パットとスコットがその仲間だった。1914年欧州大戦開始の年、3人が苦心して制作した飛行機は当時のスピード記録を破り、パットとすコットは飛行場で働くことになった。やがてパットは義勇軍として出征し、空中戦で幾多の功績をあげ、スコットはワシントンで陸軍技師として飛行機の設計にあたった。母を失ったペギーは電話交換手となってフランスの戦線へ行き、パリでパットと結婚した。スコットも彼女を愛していたが、2人のために心から幸福を祈った。休戦と共にパットは米国へ帰ったが戦争の経験が忘れられず、ペギーが女の子を生んだ日にモロッコの戦線へ義勇軍として出発した。スコットは郵便飛行の開拓に身を捧げながら寂しく留守を守るペギーを慰めていた。足に負傷して帰国したパットはスコットの忠告を入れてフォーコナー飛行機制作会社の社長となったが、空への憧れを忘れ得ず、1927年大西洋横断飛行の懸賞に応募したが海中に不時着し、危うくスコットと助手のジョウに救われた。機器に頼る飛行術が発達したいまでは、パットのように勘と腕力に頼る飛行機は役立たなかったのである。彼が2人に救われた日に、リンドバークが大西洋へ向けて出発したのであった。1929年米国を襲った不況はフォーコナー飛行会社を破産させ、パットは再び活路を求めて外国へ行った。それから長い間、スコットは会社を甦生させるため爆撃機の政策を研究し、ペギーやジョウの外にハイラムやハンクの助けを得てついに完成した。彼の苦心は実を結んでその爆撃機は米国陸軍の軍用機として採用された。がパットの行方は沓として知れなかった。1938年のフォーコナー会社の爆撃機完成5周年記念の祝賀会当日、パットが外国で墜落惨死した電報が届いた。涙を隠して席にでたペギーとスコトは、今日の会社の隆盛こそ、その生みの親たるバットに捧げる最大の贈物であると語った。

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スタッフ・キャスト

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