沈黙の犯罪

解説

「心を汚されし女」「赤新聞」のクライヴ・ブルックが主役を演じ、「海上ジャズ大学」「青春来る(1931)」のチャールズ・バディー・ロジャース、「砲煙」「征服群」のリチャード・アーレン、「征服群」のフェイ・レイ、「珍暗黒街」のジェーン・アーサー等が共演する映画で、原作は・ジェームズ・ヒラリー・フィンで、「おしゃれ牧場」のロイド・コリガンと「赤新聞」のマックス・マーシンが協力して脚色し、台詞をつけ、「戦争と貞操」「アパートの殺人」のルイ・ガスニエがマックス・マーシンと共同監督した。カメラは「哄笑の世界」「ラグビー時代」のアーサー・L・トッドがクランクした。

1931年製作/アメリカ
原題:The Lawyer's Secret

ストーリー

米国海軍の水兵ジョー・ハートは久しぶりの上陸をしてふと入った賭博場で財布の底をはたいてしまった。口惜しさから来合わせていたお坊ちゃん風の青年に軍用拳銃を売って得た金で取り返そうとしてまたぞろ無一文になった。が帰艦時刻が迫ったのでジョーは悪いとは知りつつ路傍に乗り捨ててある自動車を無断拝借におよんだ。ところが波止場で彼は賭博場の持ち主を殺害した件で捕縛された。ジョーが売った拳銃が凶器として用いられたからである。が加害者は「鼬(イタチ)」と呼ばれる曲者だった。拳銃を勝った青年は両家の息子ローリー・ロバーツであったが、何時からか彼は「鼬(イタチ)」と友達となり、その日の賭博はインチキだったから金を取り返しに行こう言われて同行し、「鼬(イタチ)」に拳銃を貸したのであった。「鼬(イタチ)」は犯行後拳銃を捨ててローリーに、固く口止めして逃げたのである。ローリーの物に怯えた様子を不審に思ったのは、ローリーの姉ケイの婚約者で、知名の弁護士のドレイク・ノーリスで、問い訊されてローリーは一切を自白した。ドレイクは弁護士という職業上、依頼人の秘密は絶対に守らなければならない。で、彼は無実のジョーが問罪されるのを傍観するよりほかはなかった。一審でジョーは有罪と断ぜられ死刑を宣告されたので、ジョーの恋人ビートリスは名高いドレイクに二審の弁護を以来したが、彼は将来の義理の弟を罪におとすにも忍びず、拒絶した。ケイも始めはドレイクが拒絶したのを驚いて難詰したが、真相をしると弟のために沈黙を懇願する。ジョーは二審でも死刑を宣せられ、知事も何らの特典を与えようとしない。ビートリスはジョーの親友の水兵2人と協力して探偵の役を勤め、事件当夜の精進を探し出し「鼬(イタチ)」が真犯人であることも突きとめた。ドレイクはロバーツ邸に「鼬(イタチ)」及び関係者全部を集めて遂に「鼬(イタチ)」に白状させた。ローリーも自分の卑劣さを初めて知って自首することになったので、ジョーは無罪方面となった。「鼬(イタチ)」は死刑となり。ローラは真犯人逮捕に努力した廉によって数カ月の禁固で事済となった。

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