地中海の虎

劇場公開日:

解説

ルドルフ・モンターがヴィクター・パーレンと共同で製作したイタリア・ロケの海洋活劇1949年映画。G・A・コロナとジョージ・モーザーが物語を書き下ろし、シドニー・アレキサンダーが脚本に当たった。監督は「カーネギーホール」のエドガー・ウルマーである。撮影はアンチャイス・ブリジー、作曲は「平和に生きる」のニーノ・ロータで、これら技術陣はイタリアから参加した。主演は「海賊バラクーダ」のルイス・ヘイワードとビニー・バーンズ、「幻の女」のアラン・カーティスで、以下イタリアのルドルフ・セラトゥ、マリエラ・ロッティらが共演するほか、「アンナとシャム王」のミカエル・アジュムニィも出演する。

1949年製作/アメリカ
原題:The Pirates of Capri
配給:映配
劇場公開日:1952年9月4日

ストーリー

1779年、ナポリの都は革命前夜の騒乱最中であった。折しも一隻の帆船がナポリ警察に引き渡す武器弾薬等を満載して航海中であったが、船中、道化役者に化けた海賊シロッコの一団が反乱を起こし、武器を奪った上、 若い堤督ファン・ダニエル(アラン・カーティス)を捕虜にした。若い伯爵令嬢メルセデス(マリエラ・ロッティ)も首飾りを奪われたが、彼女はアマルフィ伯爵(ルイス・ヘイワード)と結婚するためナポリへ向かう途中であった。その夜のナポリではカロライナ姫(ビニー・バーンズ)が警察署長フォン・ホルスティンの訪問を受け、海上の事件の報告を受けていた。姫は危険を感じ、早速パレルモに避難しなければならぬと決意した。さて海賊シロッコは、革命者の会合に出席、警官に追われ、逃げ伸びてメルセデスの邸に忍び込んだ。彼女は一時怒ったものの、彼が首飾りを返しにきたことを知ると、その紳士的な態度に大いに惹かれるものを感じた。彼女の許婚者アマルフィ伯は、彼女が海賊に恋してしまったのかとからかい始めた。一方、フォン・ホルスティンはファン・タイエルの捕らえられているカランチの村を襲撃、多数の村人を虐殺した。カロライナ姫はいよいよパレルモに避難するすることをアマルフィ伯に告げたが、その時彼は初めて自分こそ海賊シロッコであると告げ、人民の幸福のため姫が人権保護の布告を出すようにすすめた。釈放されたファン・ダイエルもまた、アマルフィがシロッコである事を警察に告げたので、フォン・ホルヅティンは早速宮殿に伺候した。すると、姫の部屋から出てきたアマルフィ伯(シロッコ)とぶつかって、大格闘が起こった。しかし、ついにシロッコはフォン・ホルスティンを倒した。自由を得て歓喜する民衆の中で、メルセデスは愛しい男と結ばれたのであった。

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