忠犬と猛獣

解説

ウルフ・ドッグ、シーザーが主演する映画で、かつてリン・ティン・ティン映画を数多く監督したハーマン・C・レイメイカーが監督にあたったもの。ストーリーはジャックスン・リチャーズが書き下ろし、撮影はプライニー・グッドフレンドが担任した。米大陸産の野獣を取り入れたもので、俳優ではフランシス・マクドナルド、ハイニー・コンクリン等が出演している。

1932年製作/アメリカ
原題:Trailing the Killer

ストーリー

カナダのある山中にピエールという猟師が住んでいた。彼は独り者で忠実な猟犬のロボーを我が子のごとく、また親友のごとく愛していた。ところが近頃頻頻として飼育されている羊が食い殺され、それが何者の仕業か判然しなかった。するとある日羊の死骸の傍にロボーが居たので村人たちはてっきりロボーが犯人であろうと決め込んで、早速ピエールの許に抗議を申し込んだ。しかしロボーがそんな残忍性を持たないことを知っているピエールは、これを斥けてロボーを庇ったが、その後も羊荒らしは繰り返された。ピエールも今は詮方なくロボーを射殺しようと決心して山中に連れだした。森の中へさしかかると樹上から一頭のマウンテン・ライオンが突如ピエールに飛び掛かって食い殺してしまった。ピエールの死体の傍に悄然と座すロボーの姿を見た村人の疑惑は深まった。ロボーは危険を感じて深山に隠れた。羊荒らしは依然続いたので村人たちはロボー狩を初め、遂に身の置き所を失ったロボーは罠かかった。そのロボーを生け捕ろうとしている村人を矢庭にマウンテン・ライオンが襲いかかった。罠を脱したロボーは猛然ライオンに飛び掛かって遂に倒してしまった。かくてロボーへの疑いは晴れた。

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