世界の与太者

解説

「エロチック艦隊」「スピードウェイ」と同じくウィリアム・ヘインズの主演映画でバイロン・モーガン、アルフレッド・ブロックがストーリーを組み立て執筆した撮影台本を基に「愛の太鼓」「女の秘密」のフレッド・ニブロが監督し、「鉄路の王者」「スピードウェイ」のヘンリー・シャープが撮影した。主演者を助けて「侠盗ヴァレンタイン」「キートンの結婚狂」のリーラ・ハイアムス、「有頂天代」「スポーツ王国」のクリフ・エドワーズ、「スポーツ王国」のポリー・モーラン、フランシス・ブッシュマン・ジュニア・チャールズ・ミドルトンその他が顔を出している。

1930年製作/アメリカ
原題:Way Out West

ストーリー

アメリカ西部のある町に見せ物がかかった時、客引きのウィンディーはいかさまをやって牧童達から大金を巻き上げたが、たちまち看破されて返金を迫られた。がその時には既に踊り子のローザに拐帯された後であった。彼は危うく牧童のためリンチに処せられようとし、だが労役を服せしめた方が得だと考えた牧童達はウィンディーを牧場へ連れて行った。彼はここで馬糞掃除から、床掃除、あるいは皿洗いなど色々雑役にこき使われた。牧場はバックとモリーの兄弟が経営しているのであったが、モリーはウィンディーの不良性は帯びているが善良さのひそんでいる性格を愛した。そして部下の残酷な仕打ちを見るたびに同情して世話をしてやった。しかし兄のバックは彼が図々しくモリーの傍に寄り添っていくのを不愉快に思ってたびたび彼をおどかすが効き目がなかった。モリーを恋しているスティーヴという牧童はウィンディーの行動がしゃくにさわってたまらないがどうすることも出来なかった。だがある日、舞踏会が催された時、ウィンディーがバックの言いつけに背いてモリーと躍っているのを良い口実にバックを焚きつけて殴ってしまった。手出しをしないで彼らのなすがままにしていたウィンディーもスティーヴがモリーに求婚している様をみては寂しかった。彼は断然牧場から去ろうと決心した。ところが翌日その旨をモリーに話していた時彼女は突然毒蛇に噛まれた。驚いたウィンディーはさっそく自動車に彼女をのせ砂漠を越えた原住民集落の医師のもとへ駆けつけた。そんなことは知らないバックは、てっきりウィンディーが妹を誘拐したものと早合点し追跡のものを差し向けたが、帰宅した妹から話をきいてウィンディーが彼女の命の親であることを知った。帰途烈風のためモリーと離れ離れになったウィンディーは砂漠中で牧童達に会った。そして誤解している牧童達から射撃をうけたが見に覚えのないウィンディーは飛びかかって来たスティーヴを秘めた腕力に組み伏せてしまった。やがて牧場にたどり着くと共にいっさいの疑いも晴れ、モリーと相抱いて喜ぶことが出来たのであった。

全文を読む(ネタバレを含む場合あり)

スタッフ・キャスト

全てのスタッフ・キャストを見る

映画レビュー

映画レビュー募集中!

この作品にレビューはまだ投稿されていません。
皆さまのレビューをお待ちしています。
みんなに感想を伝えましょう!

レビューを書く