青春ジャズ大学

解説

最近の「大学生活」物をずっと監督して来たナット・ロス氏の監督した同じくカレッジ生活を背景とした映画で、レナード・フィールズ氏の原作によりジョン・ピー・クライマー氏とピエール・クウデルク氏とが脚色したものである。出演者はこれも同じく「大学生活」物に初めから携っていた人々ばかりで、すなわちジョージ・ルュイス氏を初めとし、ドロシー・ガリヴァー嬢、エディ・フィリップ氏、チャーチル・ロス氏、ヘイドン・スティングス氏、等の一党である。キャメラは「曲者待った」「踊子フィリス」と同じくジョージ・ロビンス氏。擬音効果を沢山に取り入れたオール・トーキーによる映画である。

1929年製作/アメリカ
原題:College Love

ストーリー

コールドウェル・カレッジでフットボールのキャプテンをしているエドワード「フラッシュ」ことトマスは女生徒ドロシー・メイに思いを寄せていたが、トロシーはかねてから同じくフットボール・ティームの1人であるポップ・ウィルスンと恋仲であった。が、トマスはポップの存在などは無視してドロシーを無理矢理に己れに引きつけようとしたけれどもドロシーはポップとの恋心が固く、到底己れの思いが達せられないと知るや、トマスは自暴半分も手伝って相校フットボールの試合の前夜というのにロードハウスに出かけて行って一騒ぎしていた。これを知ったポップはトマスが出場しなければ我母校の勝利がおぼつかないことを思い、ロードハウスに出かけて行って力づくでトマスを寄宿舎に引っ張って来た。で、ポップの心尽してトマスは厳しい監督の眼は脱れたものの、ポップ自身は試合前夜に遅くまでロードハウスなどに行っていたというのでティームから除籍された。ポップは母校のためと堪え難き恥辱を忍んだ。ドロシーはことの真相を知らぬのでポップの許から離れて行った。いよいよ試合が始まったが、トマスは肩腕のポップがいないので充分に働けない。試合の前半までのスコーアはコールドウェルの大敗であった。トマスは堪らなくなったので監督にことの次第を物語った。ポップと急遽呼び寄せられた。盛り返していたコールドウェル方はポップの参加によってますます乱気づいて来た。ついに試合はトマス、ポップ等の奮戦によってコールドウェルの勝利となった。ポップとドロシーとの恋が復活したことは言うまでもあるまい。

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