劇場公開日 1977年8月20日

シンドバッド虎の目大冒険のレビュー・感想・評価

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4.0最早自分も時代遅れだ、自分の役割は終わった そう本作で悟ったのかも知れません

2021年10月6日
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鑑賞方法:DVD/BD

1977年公開
ハリーハウゼン57歳の作品です
まだまだ若い、撮影に時間のかかるダイナメーションでも何本も作品が撮れるはずです

ところが、彼の作品はこの次の1981年の「タイタンの戦い」で最後になります
いくら何でも61歳で引退は早過ぎます

本作の米国公開は1977年8月12日
スターウォーズは同年5月25日公開
未知との遭遇は同年11月16日公開
つまりこの歴史的SF映画2本に挟まれて公開されていたのです

ハリーハウゼンが引っ張ってきた特撮映画も、既に1968年には「2001年宇宙の旅」のような、新世代の特撮に時代は変わっていたのです

ダグラス・トランブルや、ジョン・ダイクストラといった新世代の特撮マンが育ってきたのです

太平洋を挟んで互いに切磋琢磨して好敵手の円谷英二は1970年に69歳で他界していました
彼はハリーハウゼンの19歳年上でした

自分に残された時間は少ない
しかし円谷英二とハリーハウゼンの年の差よりももっと下、30歳近い年下の特撮マン達が、ハリーハウゼンの想像もつかないような新しい特撮を繰り広げていたのです

最早自分も時代遅れだ、自分の役割は終わった
そう本作で悟ったのかも知れません

本作での特撮は今までの作品に劣るようなものはひとつも有りません
ただ目玉のなるようなクリーチャーのシーンがこれと言ってないのが残念なところです

それに本編監督の腕がいまひとつのようで、大きな予算を掛かけているのに全体としては出来が良く有りません
それでもインディージョーンズシリーズに影響を与えている作品であることを強く感じます

ハリーハウゼンは、この4年後の「タイタンの戦い」で引退します
題材はもちろんギリシャ神話
アメリカではギリシャ神話の勉強として、彼の「アルゴ探検隊の大冒険」と「タイタンの戦い」を学校で子供達に見せるところもあるといいます
ハリーハウゼンもそれを誇りに思うと言っている特典映像がありました
その作品が彼の仕事の集大成だったのでしょう

根を詰めて長期間の撮影を続けないとならない、彼のダイナメーションは高齢になれば根気が続かないと思います

そして新世代の特撮マンが大勢生まれてきたのです
安心して引退できるというものです

ダイナメーションの考え方はCGの時代でも基礎基本です
ハリーハウゼンの特撮技術は21世紀の現代にまで連綿と続いているのです

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あき240

3.0王子ヒヒ!巨大セイウチ!一角原始人!サーベルタイガー!

2019年10月31日
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鑑賞方法:DVD/BD

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近大