新婚受難

解説

「恋に身を焼く」「女心を誰か知る」等と同じくフローレンス・ヴィダー嬢主演映画で、アリス・M・・ウィリアムソン女史がサタディ・イヴニング・ポーストに発表した小説に基いてドリス・アンダーソン女史が執筆した映画物語をエセル・ドハーティー女史が脚色し、「夜会服」「不良老年」等と同じくルーサー・リード氏が監督したもの。ヴィダー嬢を助けて「粋な殿様」「バット」等出演のチュリオ・カルミナチ氏、「あれ」「娘十八泳げや泳げ」等出演のウィリアム・オースティン氏及びエフィー・エルスラー嬢が出演している。

1927年製作/アメリカ
原題:Honeymoon Hate

ストーリー

アメリカの製鉄王グラントの愛娘ゲールは歐羅巴遊に出掛け、今日しもイタリアの水の都ヴェニスに到着した。風女は金持の我侭娘の常で是が非でも自分の思い通りにせねば納まらぬじゃじゃ馬だったので、ホテルに着くと同時に番頭たちを散々手古摺らせた。このホテルに近くダンタリニ公爵という由緒深い家柄の貴族が大戦のために財政難を来し骨董店を経営していた。彼はゲールとは旧知の間柄だったので、彼女が案内者を求めているのを知ると自らその役を買って出た。ある夜2人はロマンチックな雰囲気に包まれたヴェニスの風光を賞美でつつお互いに恋し合っていることを感じた。そして彼らは結婚した。結婚当夜からパリへ新婚旅行に行く行かぬということから喧嘩が始った。花嫁は今日という日まで自分の思いの通らぬことを経験しなかった我侭者だった。そして花婿も先祖代々他人を服従させるというダンタリニ公爵家の掟をまげる男ではなかった。ゲールは良人を屈服させようとし、公爵は彼女を貞淑な妻にせねばならぬと考えた。かくて結婚の最初の夜ゲールは良人を自分の寝室へは入れなかった。公爵は悠々と晩餐を喫した。急に空腹を覚えた花嫁はしかし饑じさを我慢した。翌日ゲールを前から想っているヒューバート・バニンググリーンというアメリカ人が遥々彼女の跡を追ってヴェニスへ到着した。ゲールは良人に嫉妬を起させて自分の意思を通そうと思って、自分とヒューバートの間に並々ならぬ関係がある様に装った。それを看破した公爵はわざと離婚を主張したので、到頭さすがのじゃじゃ馬も我を折ったのである。

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