処女読本(1932)

解説

「近代エロ双紙」のチャールズ・ケニヨン、「マルタの鷹(1931)」のモード・フルトン両人が合作し、台詞を附した脚本により「悪魔スヴェンガリ」「地獄の一丁目」のアーチー・L・メイヨが監督し、「最後の偵察」「魔天街の銃声」のシド・ヒコックスが撮影にあったたもので、主なる出演者は「狂へる天才」「悪魔スヴェンガリ」のマリアン・マーシュ、「二十四時間」「タッチダウン」のレジス、トゥーミー、「ニューヨークの歩道」のアニタ・ペイジ、エマ・ダン、ウォレン・ウィリアム、ジョイス・コンプトン、J・ファーレル・マクドナルド、ノーマン・フォスター、メアリー・ドーラン、ウォルター・マッグレイルなどである。

1932年製作/アメリカ
原題:Under Eighteen

ストーリー

マージ・イヴェンスは姉ソフィーが結婚して数年後、父親の死に遭い生活のために婦人服店にお針子として働き、母を養うことになる。彼女の恋人ジミーは真面目な青年であったが、婦人服店のマネキンたちが金持ちのパトロンをこしらえて美しく装うのを見るにつけ、彼女は貧乏生活に味気なさを覚える。そのうち彼女は美しさを認められ店のマネキンに昇進する。ソフィーの良人アルフは撞球の選手で撞球場を経営していたが、ある時、店を人手に渡して妹の家に寄食することになる。二人は結婚の当座とは違い喧嘩ばかりしている。マージは結婚というものに幻滅を感じてしまいパトロンを持つ法がましだと思う。彼女の姉ソフィーは亭主と離婚しようとするため手切金200ドル入用となりマージに頼んだのでマージはそれを調達しなければならなくなる。ジミーのところへ行くが、彼は家庭の神聖を説いて貸そうと言わない。彼女は決心してレイモンドという金持ちの遊蕩児の家を訪れる。レイモンドはマージが無垢の娘であることを知り丁重に扱う。ジミーは万事を誤解してレイモンドの家に怒鳴り込み彼を殴り倒し、気絶させる。探偵が現れたりしてマージは辛うじて逃げ帰る。彼女はジミーの身の上を案じ、逃走させようと苦心する。レイモンドは間もなく正気に服し、彼女に200ドルの金を届けさせ、誤解の種を作ったことを詫び、マージとジミーの幸福を祈る由の伝言をする。

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