砂漠の生霊

解説

ピーター・B・カイン氏作の西部物語「三人の名付け親」を発声映画化したもので「ショウ・ボート(1929)」その他台詞や字幕の執筆者トム・リード氏が脚色並びに台詞を担任し、「君を尋ねて三千里」「暇の時」のウィリアム・ワイラー氏が監督し「踊り子フィリス」「疑惑の渦」のジョージ・ロビンソン氏が撮影した。主役は舞台から来たチャールズ・ビックフォード氏が演じ「巨人」「トレント大事件」のレイサイモンド・ハットン氏、「レヴュー時代」「サンダーポルト」のフレッド・コーラー氏、「未熟のスピード」「これぞ天国」のフリッツィ・リッジウェイ嬢、マリア・アルバ嬢等が助演している。

1930年製作/68分/アメリカ
原題:Hell's Heroes

ストーリー

アリゾナ砂漠に近いニュー・エルサレムの町の銀行を襲った4人組の強盗があった。現金出納係のエドワーヅを射殺して金袋を奪って闘争した。一人は追撃した人々に射殺されたが3人は砂漠へ逃込んでしまった。折柄砂風が起ったので人々は追跡を断念した。嵐で馬を逃がしてしまった三悪漢は砂漠中の泉へと急いだ。人の中で親分株はポップ・サングスターという巨漢で、ワイルド・ビルと綽名だれたカーニー、鉄条網と綽名されたトム・ギポンスで、ギポンスは肩に負傷していた。目的の泉に辿り着くと水は枯れていた。近くには幌馬車が一台取残されて、中には瀕死の女が産褥に呻吟していた。女は間もなく男児を分娩し、3人に名付け親となって貰い、嬰児をニュー・エルサレムの町にいる父親の許へ届けてくれと頼んで瞑目した。その父親こそ3人が殺したエドワーヅであった。ポップは赤児なんか打っちゃってしまうというが二人は反対する。そこで幌馬車の中からミルク缶をを3つだけ探し出して3人は捕らえられると知りつつニュー・エルサレムへ引返すことになった。炎熱と水不足から負傷しているギポンスは観念の臍をかためて自殺した。ポップとビルは町へ向かったが夜のうちにビルも水筒を残して行方をくらましてしまった。ポップは奪った金貨も捨て吐きながら歩み続けるうちに遂に水は一滴も余さず無くなった。そして毒水の溜りを見付けた彼は町へ行くだけの気力を得るために死を決して毒水を飲んだ。彼が辿り着いた日はクリスマスの日だった。彼は教会の中へ転げ込んでそのまま呼吸をひき取った。

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