殺人魔X

解説

「舗道の雨」「夜間飛行」のロバート・モンゴメリーが主演する映画で、「肉弾鬼中隊(1934)」の原作者フィリップ・マクドナルド作の探偵小説を作者自ら潤色し、「春の火遊び」のハワード・エメット・ロジャースが脚色し「時計は踊る」「男子戦はざるべからず」のエドガー・セルウィンが監督に当り、「夜間飛行」「ダンシング・レディ」のオリヴァ・マーシュが撮影した。助演者は「旅客機の怪盗」のエリザベス・アラン、「クリスチナ女王」のルイス・ストーン、「人生の高度計」のラルフ・フォーブス「若草物語(1933)」のヘンリー・スティーブンソン、「ターザンの復讐」のフォーレスター・ハーヴェイ、レナード・ムーディー、アレック・B・フランシス等である。

1934年製作/アメリカ
原題:Mystery of Mr. X

ストーリー

ロンドンに警官殺しの怪奇事件が連続的に起るので大陸に保養に赴いていた、警察長官のフレンシャム卿は急遽娘ジェーンを伴ってロンドンへ帰還した。殺人者は自らX氏と名乗って事前に新聞社に警告状を発し、その晩必ず犠牲者を出すのだった。警察当局はX氏の正体を突き止める事で躍起となった。ニコラス・リヴェルと称する紳士な装う怪盗がドレイトン・ダイアモンドなる貴重な宝石をまんまと盗み出した晩、恰度其の盗難の家の前で6人目の警官が刺殺された。当局はこれによってダイアモンド犯人が即ちX氏であるという推論に到達し、極力ダイアモンドの行衛を捜索する事にした。驚いたのはリヴェルと其2人の共犯者である。彼等2人はダイアモンドを盗んだ為にX氏と間違えられ死刑にされることを恐れてリヴェルに自主する様にすすめたがリヴェルは之を一笑に附した。警察長官の愛嬢ジェーンの許婚者のマーシュ卿が一夜泥酔して暴行した警官が其晩生憎X氏の七人目の犠牲者となり、警官の手にマーシュ卿の襟巻が握られたと云うかどで彼も有力な容疑者となった。警察長官に取り入る機会を狙っていたリヴェルは之を好機として、偽証人として法廷に立ち、マーシュ卿の無罪を証明してやった。其縁故で、リヴェルはジェーンと知り合い更に警察長官に面会しX氏逮捕の秘策を進言した。リヴェルとジェーンの仲が深まるに連れて嫉妬と誤解からマーシュ卿は彼女との婚約を解いた。2人は本当の恋に陥ちた。然し警察長官の部下のコンナーはあく迄リヴェルを怪しとにらんで、共犯者の1人を捕えリヴェルをも逮捕する手段を整えた。危急を知ったリヴェルは唯一の逃げ道は自分がX氏を逮捕する事である事を覚り、驚くべき推理から其夜X氏の現るべき地点を突き止め、自ら警官に假装して、大格闘の末見事X氏を撃ち止めた。X氏の正体は警官に恨みを抱く偏執狂であったことが判明すると同時にリヴェルの嫌疑は見事に晴れた。そしてリヴェルは本当の紳士と生れ代ってジューンと芽出度く結婚した。

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