小麦は緑

劇場公開日:

解説

1938年から2年間ロンドンで上演されたエムリン・ウィリアムスの戯曲を「サラトガ本線」のケイシー・ロビンソン、「我が道を往く」のフランク・キャヴェットが脚色、「情熱の航路」のアーヴィング・ラパーが監督にあたったもので1945年度の作品。

1945年製作/アメリカ
原題:The Corn is Green
劇場公開日:1947年1月14日

ストーリー

19世紀の終りごろのことであった。英国ウエイルス州グレンサーノという小さな村にある一軒の家を相続したモウフェイト女史は、ロンドン生まれの家政婦ワアテイ夫人と夫人の娘ベシイを伴って、ロンドンからこの家に移住してきた。先ずモウフェイト女史を驚かしたのは、この村人の無知と貧困さだった。彼等は炭坑で働いて生計を営んでいたが、自分の子供達を未だ10歳の幼い頃から、もう炭坑へ働きに出す有様だった、その痛ましさに心を衝かれたモウフェイトは、村人の無教育を一掃しようと決心し、自分の家を教室にして、ジョウンゼという男と一人の有閑婦人を助教授に雇い入れた。教育普及への彼女の努力は根強い囚襲との絶え間ない闘争だった。そしてその土地の大地主の反対に直面して彼女はこの困難極まる仕事を断念しようとした。その時だった。モウフェイトは自分の生涯の中にモーガン・エヴァンスという天才的素質を持った青年を発見する。そして彼女は、この青年の素質を大成させることに努力を傾けた。2年間の中にエヴァンスの学業は驚くべき進歩を示したので、彼女は、この青年をオックスフォードの給費生資格試験に志願させようと彼の勉学に一層力を注ぐのであった。しかし唯勉学一途に駆り立てる彼女の非情な厳しさに反抗した青年は、ちょっとしたロマンティックな出来事から自暴自棄になって、モウフェイトの家政婦の娘ベシイに心をひかれて行った。ベシイの母になる日が近づいていた。エヴァンスに興える影響を憤れて、モウヴェイトは彼に何も知らせない様に因果を含め、ベシイをこの村から出て行かせた。だが給費生資格試験に参加し首席で見事に合格したエヴァンスが、オックスフォードに向けて出発しようとしている時、ベシイが彼の子供を産んだことを知り、勉学を思い切り、炭坑に戻って彼女と結婚しようと決心する。モウフェイトはエヴァンスがベシイにかかわって輝かしい将来を失うことを痛惜し、『天才は渡すべきものではない。村人のためにも国家のためにも是非オックスフォードへ行かなければならない。』と遂に彼を説得する。そしてベシイが自分の子供に何等愛着を感じていないことを知ったモウフェイトは、その子を自分の養子に引き取るのだった。エヴァンスは隣人達に見送られていよいよオックスフォードへ出発する。モウフェイトは『今度は失敗しない様に、今度は失敗しない様に』と自分自信にいい聞かせながら、もはや、赤ん坊の教育に心を奪われているのだった。

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