心許すな殿方に

解説

「イット」「三週間」等と同じくエリノア・グリン女史が書き下ろした物語を「レビューのパリっ子」「セレナーデ」のエルネスト・ヴァイダ氏が脚色し、「想夫舞曲」「海の復讐」の故ケネス・ホークス氏が監督し、「想夫舞曲」「青空」のL・ウィリアム・オコンネル氏が撮影したもの。主役は「懐しのアリゾナ」「熱沙果つるところ」のワーナー・バクスター氏が演じ、「悪漢の唄」出演の舞台劇女優キャサリン・デール・オーウェン嬢、「巴里醉語」「情炎夜曲」のアルバート・コンティ氏、「娘乱暴記」のヘッダ・ホッパー嬢、「摩天楼の巨人」のクロード・アリスター氏及びベラ・ルゴシ氏が助演している。

1930年製作/アメリカ
原題:Such Men Are Dangerous

ストーリー

ルドヴィク・クランツは財界の王者として本拠の英京ロンドンは 固よりパリやベルリンの財界をも支配しているが、生まれつき容貌が醜いので女とは兎角縁が薄かった。ところがミューリエル・ウィンダムという虚栄心が強くて夫が貧乏な社交界の貴婦人はクランツの金を融通してもらうのが目的で、妹のエリノアを無理矢理にクランツと結婚させたのである。クランツは美しい花嫁を得て喜び全財産をエリノアの自由に任せるという寛大振りを示したが、エリノアが女心に夢想していた優しい愛の囁きは一言も聞かれず、見れば見るほど醜い夫の容貌に不図恐怖を覚え、結婚の初夜というのにクランツの許を去って姉の家へやって来た。この事を知ったクランツは侮辱を感じて深く憤り、心中堅く復讐を誓った。彼はその事業一切を秘書であり唯一の親友たるポール・ストロームに委ね、飛行機でパリへ赴いた。そして英仏海峡を渡る時秘かにパラシュートで降り、グッドマン博士という整形外科医の大斗の許に駆けつけて顔面改造の手術をしてもらうことになった。この大手術には1年の日子と忍耐力とが必要であったがクランツはそれを承知した。エリノアはクランツが飛行機上に残した遺書によって夫が死んだものと思った。ミューリエルは妹が1000万円の持ち主となったので雀躍して喜んだが、エリノアはその金には手をつけず、パリに赴いてデュラン衣装店と契約して流行の先端を切って同店の衣装が売れるようにして莫大の報酬を得て生活費に当てた。1年後クランツは見違えるような美男となりポールさえクランツだとは見破れなかった。ピエール・ヴィラアルと変名して巴里社交界に現われエリノアと近づいた。エリノアはピエールに恋した。クランツは計略当れりと喜び一夜2人きりで晩餐を共にし、エリノアに総てを明かした。エリノアを嘲罵するつもりだったクランツは自分が深く彼女を愛していることを自覚したので、2人は初めて愛し合った夫婦として抱擁した。

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