恋のからくり

解説

「うわさ」「ショーボート」のローラ・ラ・プラント嬢の主演映画で監督はウィリアム・ワイラー氏。イー・ジェー・モンターニュ氏の原作からジョン・クライマー氏及びクラレンス・ジェー・マーク氏が撮影脚本を作った。俳優は上記主演社者の他に「フー・マンチュー博士の秘密」のニール・ハミルトン氏、「ブロードウェイ(1929)」のロバート・エリス氏、ジョセリン・リー嬢、ノーマン・トレヴォア氏等が出演している。キャメラは「うわさ」「ショーボート」のギルバート・ワレントン氏が担当している。

1929年製作/アメリカ
原題:The Love Trap

ストーリー

ニューヨークのある劇場に勤めているコーラス・ガールのイヴリン・トットは熱心で真面目な割合に覚えが悪いことからついにクビになってしまった。友達のバニーはイヴリンくらいの美貌をもっていてこの社会で出世が出来ないのは良い後援者がないからだとイヴリンを遊蕩児で有名なガイ・エモリィの宴会につれていった。エモリイはイヴリンの美しさに心ひかれ誤って酒をこぼした風を装ってイヴリンを別室へ連れ込むが勝のイヴリンは危地を脱して下着のまま逃げ出した。折悪しく頑固者で通ったハリントン判事がこの醜態を見てしまった。イヴリンは疲れきって下宿へ帰ってみると下宿料の滞納のため追い立てを喰って家具は道路の真ん中に投げ出されている。その内雨も降って来て弱りぬいている所へ通りかかった青年紳士ポール・ハリントンの同情を得て二人は郊外へ自動車旅行を試みる。これが機縁となって二人は一目惚れの大熱となり遂には結婚までする。だがポールの叔父こそはハリントン判事であった。彼はイヴリンが財産を目当てにするしたたか者と睨み一万ドルで手切話を持ち出したが、飽くまでもポールを恋しているイヴリンは、この頑固な叔父の誤解をとこうと決心した。そこで彼女は自分がエモリイにされたと同じ様に誤解されやすい立場にハリントン判事を置いて身の潔白を保証したのであった。

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