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解説

「リオ・リタ」「愛の訪れ」のビーブ・ダンエルス、「青春の夢(1929)」のベン・ライオン、「ビッグ・ハウス」のルイス・ストーンが主演する映画で、チャールズ・ケニヨンが書き下ろし台詞を付したストーリーをもとに「スパイ(1930)」「ブロードウェイ黄金時代」のロイ・デル・ルースが監督し、「スパイ」「地獄の一丁目」と同じくチック・マッギルが撮影にあたったもの。助演者は「アパートの殺人」のナタリー・ムーアヘッド、ジョーン・ブロンデル、アルバート・グラン、ヴァージニア・セールなどである。

ストーリー

中年の紳士ジョン・ソーンリーは、かねて自分が想いをかけている女優ドリー・メイシーが町へやって来た時、船遊びに誘った。そのとき同行したジョンの友人で若いポップはドリーと深い恋に落ちた。ポップにはコンスエロという妻があったがヨーロッパ旅行で不在だった。ポップは誘われるまま帰途ドリーの宿へ立ち寄ったが互いの激情は激しいものとなり、ポップは遂にその夜をドリーの宿に明かしてしまった。翌日彼は何も知らぬジョンに顔を合わせるのが心苦しかった。だがこうして彼らが恋に酔っている時思いがけなくコンスエロが戻って来た。そこでポップは心ならずもドリーに別れを告げて妻のもとに帰らねばならなかった。ジョンから再び船遊びに誘われたドリーは、妻あるポップを忘れようとその招きに応じた。海上に暮らす数日。その間ポップは自宅にあってコンスエロから意外なことを聞かされた。彼女には既に恋人がありポップとの離婚を望んでいたのだった。船遊びから帰って来たジョンはポップ夫婦の別れ話を聞いて驚いた。そしてポップがドリーを妻として迎え得る自由な立場に立つことを考えると不安にならずにはいられなかった。だが彼は思いきってポップに会い、船中で知ったドリーの気持ちを語った。ポップはさっそくドリーを呼び結婚の約束をしたが彼女に対するジョンの深い愛を思うと彼は自分だけ幸福に酔いしれるに忍びなかった。ポップは飄然として1人海外に去った。ドリーは恋人を失った嘆きに絶えず一時は薬餌に親しむ身となったが、ジョンの温かい慰籍と手当てに健康を取り戻し、やがてその情愛にほだされてジョンと結婚しようという気持ちになった。ところが南フランス海岸のリヴィエラへ来た時、ドリーはゆくりなくもポップに再会した。互いに恋は諦めている身であったが心の色はさすがに隠し切れなかった。2人の胸には離れがたい情がわいた。その時港を出ていく一隻の船があった。2人がふと見ると船上にはジョンの姿が見える。初めて恋を譲られたことを知った2人はこの中年の友人に限りなく感謝するのであった。...

作品データ

原題 My Past
製作年 1931年
製作国 アメリカ

提供:株式会社キネマ旬報社

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