キスメット(1930)

解説

かつて映画化されたことのあるエドワード・ノブロック作の同名の舞台劇のトーキー化で、キスメット俳優として名あるオーティス・スキナーが主演するもの。「恋の花園」「愛すればこそ(1929)」のジョン・フランシス・ディロンが監督、「命を賭ける男(1930)」「ヴァージニアン(1929)」のハワード・エスタブルックが脚色及び台詞、「噂の姫君」「猟奇ホテル」のジョン・サイツが撮影、に当たっている。助演者は「尖端一目惚れ」「ラグビー時代」のロレッタ・ヤング、「都会の女」「情熱のメキシコ」のメアリー・ダンカン、「摩天楼の銃声」のデイヴィッド・マナース、「猟奇ホテル」のシドニー・ブラックマー等で、フォード・スターリング、エドモンド・ブリーズ、モンタギュー・ラヴ等も出演している。

1930年製作/アメリカ
原題:Kismet

ストーリー

乞食のハジはバグダッドの大寺院の石段に座って参詣人の喜捨を乞うていた。ある日富裕なシーク体の老人が覆面をして参詣に来たがそれは行方不明の息子と再開が出来るようにとの祈りと知ったハジは帰途を擁してお追従を振りまいた。ところがそれこそ昔ハジの愛妻を奪った宿敵ジャワンであった。ハジは復讐を決行すべく石段を去り、途中で高価な衣装を盗んだ。ハジの娘マルシアナはバグダッドのカリフと恋し合っていた。しかし彼女は恋人を庭師の息子と思い込んでいたのである。ハジは衣装泥棒として訴えられ、捕らえられた。警察長官のマジュルはカリフを殺そうという陰謀を企んでいたのでハジに拷問が嫌ならカリフを殺せと命じた。ハジは奇術師に化けて近づきカリフを刺したが鎖帷子には刃が立たず、ハジは直ちに土牢に鎖縛されて翌朝死刑と決まった。土牢にはジャワンもいれられていたが彼は直ぐに釈放されることになっていた。ハジは苦心の末鎖を切って恨み重なるジャワンを殺して、身代わりとして巧みに牢を脱出した。ハジはマジュルが娘のマルシナアを妾にしようとしているのを救いに行き、マジョルこそジャワンとハジの妻との間に生まれた不義の子であることを発見して殺してしまった。そこへマジュル反叛の証拠を得たカリフが襲って来て、事の次第を聞き、ハジがマルシナアの父親だったので追放だけで死刑は方面された。かくてカリフはマルシナアを正妻に迎えた。

全文を読む(ネタバレを含む場合あり)

スタッフ・キャスト

全てのスタッフ・キャストを見る

映画レビュー

映画レビュー募集中!

この作品にレビューはまだ投稿されていません。
皆さまのレビューをお待ちしています。
みんなに感想を伝えましょう!

レビューを書く