活動写真の殺人

解説

神秘とロマンティックな物語を書くに得意の英国文豪フィリップス・オッペンハイム氏が雑誌「コスモポリタン・マガジン」に連載した小説をフランセス・マリオン女史が脚色し、ジョージ・ベイカー氏監督のもとに製作されたコスモポリタン映画、「暗黒の妖星」主演のマリオン・デイヴィース嬢が主役である。対手はナイジェル・バリー氏である。ニュース誌はこれを評して「陳腐極まる劇筋であるが、大規模の製作費用を与えられたために大作品の名を冠せられているのである」と遠慮のないことを言っている。

1919年製作/アメリカ
原題:The Cinema Murder

ストーリー

銀行家パワーの援助で外国で教育を受けた女優のエリザベス・ダルストンは英国を旅行中、ダグラス・ロミリー及びフィリップ・ロミリーという従兄弟同志の2人が相争うのを見た。フィリップはダグラスにある犯罪の犯人たることを認めさせようとしていたのである。争闘中ダグラスは殺されたらしく見えた。フィリップはダグラスの旅券をもってエリザベスと同じ汽船でアメリカへ渡る。船中若い2人は恋に落ち、エリザベスはパワーに頼んでフィリップの創作した劇を上演する時その主役女優となって大成功を博した。フィリップが彼女に結婚を申し込んだ夜パワーも年甲斐もなく彼女に愛を要求した。英国探偵局の探偵はフィリップを追跡して米国に渡り彼を捕縛しようとした時、殺されたはずのダグラスが現われて彼の無罪を証した。かくてエリザベスとフィリップとは幸福になった。

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