劇場公開日 1973年3月17日

「カウボーイという仕事は何なのかを描く」男の出発 Cape Godさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0カウボーイという仕事は何なのかを描く

2013年3月4日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

悲しい

興奮

総合:75点
ストーリー: 75
キャスト: 75
演出: 75
ビジュアル: 65
音楽: 70

 職業としてのカウボーイに焦点を当てたちょっと異色の西部劇。

 西部劇といえば敵がいてそれと撃ちあって戦うというのが定番。それもあるのだが、しかしこの作品は本来カウボーイという人々は何をしているのかを描いている。牛や馬や荷物を狙って泥棒や強盗が登場するので撃ち合いもある。気の荒い人々の集まりだし、強盗相手に殺しに躊躇はない。しかしそれはこの仕事の一部でしかない。
 銃をホルスターに下げ力強く馬を乗りこなすカウボーイは少年の憧れ。しかし実際のカウボーイは家畜に対して責任を負い、厳しい生活に耐え、荒くれ者たちの中で負けない体力と精神力をもっていなければ勤まらない、死と隣り合わせの危険な職業だった。憧れだけではやっていけずに失態を続ける少年は、現実を知っていく。

 敵を倒したりするようなかっこよさだけでない、彼らの本来の厳しさや辛さも描いた作品。有名俳優が出ているわけでもないが、登場人物の演技も良い。音楽も郷愁を誘ったりちょっと物悲しかったり。意外と拾い物でした。

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Cape God