男と成りて

解説

「縁の旅」と同じくハリー・ハーバート・ニッブ氏の原作でハリー・ケイリー氏はヴァル・ポール氏の監督を受けている。ポール氏は旧青島劇時代ゴンザレス嬢の相手役であった人。ケイレー氏の相手役はこの映画で初御目見得をするミニョンヌ・ゴールデン嬢である。

1920年製作/アメリカ
原題:Sundown Slim

ストーリー

漂泊の詩人サンダウン・スリムはアンテローブという町へ来て、一緒に漂泊の旅を重ねた舊友のビリー・コーリスに会う。ビリーは今は兄のジャックとコンコー牛馬牧場を共同経営する身であった。このコンコー牧場はデイヴィッド・ローリングが主である羊牧場と犬猿の間柄であった。牛馬牧場側の悪牧夫フェードアウェイは羊牧場側の牧夫長フェルナンドーの娘アニタを手篭にせんとしたのを、フェルナンドーは怒って彼に復讐せんとし、誤ってビリーを撃った。フェルナンドーは己れの誤謬を知って山へ隠れたが、サンダウンは両者の調停に奔走して、コーリスを助ける一方また恩に預ったことのあるフェルナンドーが捕えられるのをも庇った。が不幸にもフェルナンドーは敢えない最後を遂げた。サンダウンはフェルナンドーの娘アニタに思いを寄せていたが、彼女がすでに友のビリーと相思の仲なのを見て、2人の幸福のために己れの恋を胸に秘めつつ、牧場主の生活に淋しき満足を求めた。

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