奥様御寵愛

解説

「ブロードウェイの西」「パリの魔人」のジョン・ギルバートが主演する映画で、 氏自ら書卸したストーリーを「異国の母」「蜃気楼の女」のレノア・コフィーと「貨物船と女」のメルヴィル・ベイカーが共同して脚色し「小間使(1931)」「新聞街の殺人」のモンタ・ベルが監督し、「異国の母」のハロルド・ロッソンが撮影した。助演者は「地下の雷鳴」「忍びよる心」のポール・ルーカス、「空の花嫁」「拳闘のキャグネー」のヴァージニア・ブルース、「お気に召すまま(1932)」のヘッダ・ホッパー、オルガ・バクラノヴァ、「脱走兵」のボディル・ロージング、レジナルド・オーウェン、マリオン・レッシング、ルシエン・リツルフィードル等である。

1932年製作/アメリカ
原題:Downstairs

ストーリー

欧州の上流家庭を渡り歩く運転手のカール・シュナイダーは、名うての和事師だっ た。今度バーゲン男爵婦人のお抱えになったので、男爵の屋敷にやってきた。丁度その日は忠僕のアルバートと奥女中のアンナとの結婚式の当日だった。カールは花嫁アンナの美しさにたちまち心動かされた。そしてアンナに近づくのであった。一方、彼は台所手伝いのソフィをも陥落して了った。それは御馳走を喰はして貰うためと、それよりも先づこの女が永年奉公して後生大事に貯めこんだ金を巻き上げるためであった。忠僕のアルバートは、御主人大事にに仕えて今では奉公人全部の采領をするほどの信用をかち得てきた。カールにだまされたソフィは嫉妬からしてこのことをアルバートに告げた。アルバートは怒って、男爵婦人にカールを免職するように願ったが、容れられなかった。何故なら男爵夫人は夫の目を忍んで道ならぬ恋をつづけていた現場をカールに見られているという弱味があったからである。やがて男爵家の狩猟の日が来た。カールとアンナとソフィとを残して、一行は狩猟に出発して行った。その夜、カールはアンナを誘って、ある居酒屋で夜更けまで遊び戯れた。このさまを見たソフィは、狩猟から帰って来たアルバートに告げ口をした。実直ではあるが、理解力に乏しいアルバートは、妻の上にふりかかっている疑惑をやさしく払いのけてやろうとはせず、烈火の如く怒るだけであった。したたか者のカールはそんなことには無関心でソフィの金をまき上げ、その金でアンナを口説いて駆落ちしようとする。アンナはその魔手から逃れようと争ううち、上等な酒を入れた棚を倒す。物音をきいて駆けつけたアルバートは、カールに挑戦し、彼を散々に撃ちのめしたので、カールはほうほうの体で逃げ出した。そしてアンナはやさしい夫の手に戻り、金も無事にソフィの手に返された。男爵家を逃げ出したカールは又もや某伯爵夫人を絡してその運転手となっているのである。

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