粋な紐育っ子

解説

「スキャンダルス」や「フォーリーズ」のスターたるハリー・リッチマンが主演する映画で、「東への道」「噫無情」のロチェル・ハドソンが相手役を努める。原作はシドニー・バックマンが書き下ろし、「歌の翼」のジョー・スワーリングが脚色にあたり、「恋の一夜」「歌の翼」と同じくヴィクター・シェルツィンゲルが監督、ジョセフ・ウォーカーが撮影した。助演者は「モダン騎士道」「薔薇はなぜ紅い」のウォルター・コノリー、「歌の翼」のマイケル・バートレット、「ロイドの牛乳屋」のライオネル・スタンダー、「罪と罰」のダグラス・ダムプリル、「大陸間諜戦」のヘンリー・モリスン、ウォルター・キングスフォード、ハーマン・ビングおよびジャズ界の花形エド・ファーリーとマイク・ライリーとその一党などである。

1936年製作/アメリカ
原題:The Music Goes Round

ストーリー

ブロードウェイのミュージカル・コメディーの大スター、ハリー・ウォーレスは興行師のビショップと意見が合わず休暇をとった。ハリーが新作の歌「音楽はめぐる」を次のレヴューの大呼び物に使うというのにビショップが反対したためである。ハリーは自動車を飛ばして、ミシシッピ州の小さな田舎町アダムスヴィルまでやってくると、自動車が故障を起こしてしまう。この町は今ショウボートが来ているというので、ひどく陽気だ。所在無さのあまりハリーもぶらりとショウボートを訪れる。するとボートでは、ボートの所有者コートニーの娘スザナが芸人採用試験をやっていた。スザナはハリーも応募者だと思い、「アイ・ラブ・ユウ」と言ってみろと言う。見るとスザナは美しい娘だ。ハリーは情熱をこめて「アイ・ラブ・ユウ」と言う。すると途端に及第だ。ままよ、これもおもしかろう、とハリーは身分を秘して雇われる。ハリーはショウボートの演じ物が気にいった。レヴューの舞台にも向くと考え、ビショップにも来いと電報を打った。そして彼は日ごとにスザナを想う情が深くなった。ビショップは来てみて大賛成、次のレヴューに取り入れることに決めた。そして「音楽はめぐる」の作者ファーリーとライリーもレヴューに出演させる契約ができた。初日の夜、スザナは初めてハリーの身分を知り、彼の心尽くしをいたく喜んだ。そして幕が上がったときには、スザナは嬉しくて有頂天だった。何を演じているやら無我夢中である。観衆は田舎びた芸にうち興じて笑い、彼女が大真面目になればなるほど笑うのだった。彼女は自分たちが笑われるために出演させられたことを知って、悲しみ怒った。ハリーが彼女を出演させたのはビショップの独断だと説明しても聞こうとせず、スザナは南の故郷へ帰ってしまった。しかしハリーの愛を告白した電報には心を動かされた。追ってきたハリーを迎えてスザナはミシシッピの月を歌った。

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