アメリカ美人

解説

「鴛鴦の歌」に次ぐビリー・ダヴ嬢主演映画で、ウォーレス・アーウィン氏の原作から「鴛鴦の歌」「蒼空の覇者」等と同じくケイリー・ウィルソン氏が脚色し「弱虫運動療法」「喧嘩友達」等のリチャード・ウォーレス氏が監督したもの。ダヴ嬢とは「紅草紙」「鴛鴦の歌」に共演したロイド・ヒューズ氏が相手役を勤め、ウォルター・マッグレイル氏、マーガレット・リヴィングストン嬢、アリス・ホワイト嬢、アル・セント・ジョン氏、ヨーラ・ダヴリル嬢、エディス・チャップマン嬢等が助演している

1927年製作/アメリカ
原題:American Beauty

ストーリー

ミリセント・ホワードは貧しい家庭に生れた娘だったけれども、神様のお惠みで世にも優れた美貌の持ち主であった。彼女は毎日ニューヨークのある一流のホテルで計算係として働いていたが、虚栄心の高い彼女は自分の美貌を種に一日も早く貧乏な生活から抜け出ようと考え、電話交換手をしている仲良しの友達に頼んで宛も彼女がホテルの滞在客であるかの如くに装い、多くのお金持ちの男達と交際していた。しかしミリセントとても純情の乙女いはちがいなかった。彼女と同じ下宿にいる若い鑛山技師ジェリー・ブースと織り合って以来、彼女の心にも汚れぬ恋の花がほころび始めた。ジェリーは勿輪ミリセントを真実愛していたが、お金持ちのクレーヴァハウスから結婚を申込まれた彼女は、さて何れを良人にすべきか、何れが誠の幸福をもたらすか、容易に决めることが出来ないのであった。そのうちにジェリーは南米チリのある鑛山に技師として出張することになったが、富に憧るゝミリセントの心を知る彼は、愛する者を残して一人淋しく旅路に就こうと決心した。その頃ミリセントはクレーヴァハウスの善盡くし美盡くした贅沢な晩餐会に招かれていたが、彼女は体裁をつくろうために、その母の手に托された夜会服を着て出席していたことから端なくも悶着が起きて衆人環視の中で彼女は思わぬ辱しめを嘗めねばならなかった。かくてようやく誠の恋まことの幸福の何たるかを悟ったミリセントはジェリーの後を追って停車場に駈付け出発せんとしていたジェリーに会うことが出来彼らは希望と幸福に胸躍らせつつ、南米の天地を指して鹿島立ったのである。

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