エリジウムのレビュー・感想・評価
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前作と同じ
ニール・ブロムカンプ監督の前作「第9地区」は、南アフリカを舞台に、アパルトヘイトを連想させる設定の中にアクションをぶち込み、高い娯楽性とメッセージを兼ね備えた作品でした。
本作で描いたのは格差社会、特に医療格差。
そして主人公も利己的な人間という点で共通している。
前作では主人公の自分さえ良ければいいという、クズさ加減が気にならない位、中盤からのアクションが凄かったのだが、本作ではアクションが単発で盛り上がらず、その分主人公の利己的っぷりが目についてしまった。
そこから主人公がラストでどうなるかも容易に想像できるから、感動させようって演出も心に響かず...
でも、現代の銃などをちょい改造した近未来武器(大気圏越えのロケットランチャーいいね!)や、シャトルの造形など、男子が胸熱くなるギミックが今回も満載で、そこらへんは好きですね。
次作も期待。っていうか「第9地区」の続編作ってくれないかなぁ。
理想の社会を描きたかったのかもしれないが、甘い!
大評判の「第9地区」は観ていないのだが、ハリウッド進出作品として期待して観た。キャストは「第9地区」のコプリーも出ていてそれなりに豪華だし、映像もお金がかかっていたと思うが、脚本がいまいち。あのどんな病気も治す装置も140年後でもあり得ないと思うし、みんな平等な社会なんて無理だと思う。歴史が証明している。そこの設定がありそうと思われないので、こちらも感情移入して観ることができなかった。残念だ。
映像は最高
映像はとにかく素晴らしい、汚れの表現が優れている。
こういう「未来なのに生活感がある」という映像は大好きだ。
メカのデザインも一級品で、どれも「お!」というほど
要所要所で役者がやたら豪華でなかなかいいのだが
脚本というか展開は雑
映像を魅せるための展開を優先した結果かもしれないがもっと頑張って欲しかった。
面白かった
設定もよく面白かったですが、アーマー?をつけた後の強くなった感が、少し小さいと思いました。ですがそれ以外はよく、最後に主人公が死んでしまうのにはビックリしました!見て損は無いと思います。
未来のキリスト?
自らの命で人々を救うマックス、未来のキリストの物語?貧しい移民と支配層、現代のアメリカを暗喩してるのかな。
アメリカ映画は宗教的バックボーンから観ると面白いかも。
SFっぽくないSF大作?
告知をたまたま見て、レンタル初日で借りて観た。
世界観やビジュアルは一級品のSF。
だけど、SF独特のわくわくするようなものが伝わってこない。
マット・デイモンがもったいない使われ方。
ジョディ・フォスターの悪女役も中途半端。
悪役も二流のチンピラ程度でぜんぜん迫力がない。
それなりのスタッフと大物俳優、女優を使いきれてないのはなぜ?
意図的にわざと人間のチープ感を出したとしたら、何のため?
全体的に人物の描き方が薄っぺらいのも??
そもそも、作品の構成や作り込み以前に、作り手の強い思いなりビジョンが足りないのではないか?
SF映画に求められる創造性やわくわく感、熱気のようなものがベースにないと、いくらお金を掛けてきれいに作っても感じるものが無い。
ストーリーも展開も先が簡単に読め過ぎてしまうのも残念。
前評判のわりには、途中でダレてしまったし、後に残るものが無かった。
よくよく考えたら、世界観は既視感のあるありきたりの設定。
オリジナリティならオブリビオンの方がはるかに上。
B級作品含めてSFは好んでみているが、劇場で見るには個人的にはもったいないと思えた。
3は付けたが、2に近い。
ヴィジュアルセンスは秀逸
CGを実写像と馴染ませるヴィジュアルセンスは秀逸。実物感が脳を上手くだましてくれてミニチュアで撮られていたころのSF映画を思い出す。ただ脚本、というよりシノプシスの段階で成功の可能性は殆ど無いと思われるほどストーリーの魅力は乏しい。この設定でやりたいのであれば何らかの本質的な謎をもう1つ据えるべきだろう。
脚本には手を出さずディズニー版のスターウォーズなんかを担当すれば案外上手くかも知れなかったのにと思う。
メカ、愛でる人へ・・・。
エデン、シャングリラ、桃源郷、アトランティスにエルドラド・・・。
かつては日本も黄金の国「ジパング」と紹介された。
人は心のどこかでユートピアの物語を望む。
同時にそれは滅びの文脈を内包する。
未来惑星ザルドスを想い出す。
ニール・ブロムカンプ、第9地区以来の作品。
12モンキーズやトータルリコールを想い出すプロット、シーンも多いけれど、メカや銃器の愛があふれていて見ていて飽きない。
メカ愛でる人よ、惜しみない映像をご覧あれ。
ほらあれ、ぶっとい銃とか、ごんぶとエネルギー銃とか、好きでショ(笑)
主演はマットデイモン。
すごいです。また体造ってきました。
この人ほんとすごい!デブからマッチョ、何でもできる。(ん?全部デブ???)
いや、ほんとすごいんだから。
共演は第9地区での盟友、シャトルコプリー。
この人、第9地区のセリフ、全部アドリブらしい・・・。
物語は・・・。
マットデイモンは劇中で怪我はするわ5日しか寿命がないわで大変です。
終始苦汁の表情を浮かべた演技が素敵です。
この苦渋の演技に対比を出す瞬間。
物語の要と言えるでしょう。
なかなか面白い作品ですよ。
しかし、最近のSF作品は何故必ずエピソード1にオマージュなのだ???
映像の無駄遣い?
エリジウムの映像が素晴らしいのに
地球の住民と、エリジウムの住人の対比が
もっと見れたら面白いだろうに
映像も舞台設定も活用できてない印象です。
SF、アクションなのに、なんだか
山場がなく、物足りなさを感じました。
残念だったー。
クセの無い仕上がり?
『第9地区』では少しクセのある演出とストーリーだった記憶があるが、予想に反して荒れた地球の描写以外はクセの無いストレートなストーリー。自己犠牲のエンディングはキライではなく評価できるのだが、大衆ウケを狙ってこの監督が本当に描きたい内容になっていないのではないかと気になった。
バイオレントを全面
エリジウム:ギリシャ神話で、神々に愛された人々が死後に幸福な生活を送る野とのこと。『TIME』、『トータル・リコール』、『ハンガーゲーム』などレーガン政権以降、富裕層の超優遇減税によってアメリカ市民の将来不安として蔓延り続け、映画のテーマとしても次々とヒットを続ける。アメリカでは貧しい人は虫歯にもなれないという深刻な問題。
テーマ、ストーリーとしての構成はいいが、上記3作品と比してはヒューマニズム性が薄かったのが残念。バイオレントを全面に出すのとこの類のテーマを並列するところにちょっと期待が半減。
ジョディ・フォスターの50を超えても凛とした際立つ美しさは輝きを放ち、何歳になっても同性が羨望する輝く女性の代表格なのではと改めて感じた。知的美の彼女が好きな方は1999年『アンナと王様』が個人的にはお勧めです。
本当にこういう作品を作りたかったのか
『ブレードランナー』の様々な国の文化が入り交じった裏通りのスラム街、『マイノリティ・リポート』のテクノロジーを駆使し整理された都市部など、優れた監督たちは遙か未来であっても、やがて私たちの世界がそうなるのではないかという説得力を持った未来を描いてきた。そして今回、この『エリジウム』のニール・ブロムカンプも優れた未来世界を私たちの眼前に作り出すことに成功している。
本作で登場する、かつては整然としていたはずの都市は、長年の(それも百年単位の)汚れと人口増加のためにかえって雑然となり、サンフランシスコだというのにそこに住まう人々の生活はまるで途上国のそれである。我々がある程度見知っている都市が荒廃し、しかしそこに当然と不法な暮らしを送っている様のリアリティは、百年後の世界を正確に予言しているのではないかと薄ら寒さすら覚えてしまう。優れた未来像を描いているという意味ではこの『エリジウム』も『ブレードランナー』などと並んで記憶されそうなものだが、いかんせんブロムカンプは前作『第9地区』が傑作すぎた。母国のアパルトヘイトを風刺したSFは批評家がこぞって評価するほどの出来だった上、前作は監督が敢えて「ハリウッド的な展開は避けたかった」とこだわり、宇宙人と地球人とのありがちな友情などは描かなかったにも関わらず、今回はあからさまなハリウッド的展開を持ち込んでしまってるが故にどうにもパンチが効いていない。前作同様、人が破裂し主人公が不衛生な状況で手術をするという「痛い・汚い」SFという自身の持ち味を活かしておきながら、他方で何故まるごと前作を否定するようなことをやってのけたのか、エンターテーメント性を考えたのだとしてもあまりにも中途半端ではないだろうか。
ブロムカンプはまだ34歳、丸くなるにはまだまだ早すぎる、尖った作品をもっと世に出してほしいと一映画ファンとしては願わずにいられない。
強弱がある
監督が同じだからか第9地区と雰囲気が似ていた。手榴弾がたくさん出てきて爆発して肉が飛び散りながら死ぬのが多かった。地球の荒廃ぶりとエリジウムの(CGの)綺麗さが対照的で良かった。エリジウムの形が魅力的だった。他のSFには無い感じ。
エルジウム
最初から最後までエリジウムの酸素がどうなってるのか気になってなりませんでした。
まあ考えてもしゃあないけど、いい加減地球滅亡っていうかアメリカ滅亡系やめてほしいです。
久々出てきたジュディ・フォスターも早い段階で死んじゃうし・・・星飛雄馬みたいなギアも説明なくよくわからなかった。
大体好きな女が知らない間に他の男と子供作っててなんで助けるんだろう??
色々矛盾する点がありすぎる。CG使い過ぎ
残念な映画だった
この映画を見た理由は、とにかくマット・デイモンが主演だったからである。
彼が必殺暗殺者かつ逃亡者のジェイソン・ボーンとして主演する「ボーンシリーズ3部作(アイデンティティー、スプレマシー、アルティメイタム)」は忘れられない作品だ。
おかげで、昨年はボーン・アルティメイタムという、いかにもジェイソン・ボーンが出るように思わせる作品があった。この作品では彼(ジェイソン・ボーン)自体は、TV画面に顔が写真で写っただけという出演の仕方をしているだけであった。
昔、スチーブン・セガールが出るというので観に行った「エグゼクティブ・デシジョン」という映画があった。カートラッセルと競演という映画だったが、その映画では、ハイジャックされた飛行機を特殊部隊が救援に行くという設定で、冒頭のシーンでセガールは乗り移るのに失敗して外に飛ばされていってしまった(そのまま終わり)。
上記のとおり、マット・デイモンのボーンシリーズは終わってしまっているが、その後、彼は「ヒアアフター」で霊能力者を演じ、ついには大統領になることを運命づけられた男を演じた「アジャストメント」など、ファンとして感情移入できる風格のある役を演じてきた。
それが今回のエリジウムで演じるのは、死にかけた犯罪歴のある、ただの工場労働者の男である。彼は、富民層が住む地球上空にあるスペースコロニー“エリジウム”の医療設備(ポッド)で治療したいがために、何の展望も無しに地球脱出を試みる。
この映画で感心したのは、公開前の予告宣伝部分の映像のみで、実際のストーリーとしての本作品を観てみると、その作りの粗さにただあきれた。
「第九地区」のように、誰もが描かない設定であれば、評価されるかもしれない。しかし、貧富の差が生死を分けるという設定は、別に現実の世界そのもので珍しくもない(「タイム」では、人間の寿命と貨幣価値がリンクしているのがユニークな設定だったが)。
結局、この映画では、ストーリー、映像において、観客を説得(納得)させる試みというか丁寧さを欠いている。
つまり、映画において、主人公は死なないとか、圧倒的な敵の前には、通常では絶対勝てないはず、といった類の都合のよさには文句を言うつもりはない。
しかしながら、「普通そういう場合(設定で)、そういう行動はとらないだろう」という、ありえない場面のオンパレードで、作り手が勝手に作りたいように作っているだけという、「いいかげんさ」というか「乱暴さ」を感じてならない。
不自然な理由1 支配層を守るべき警察組織、軍隊組織のプロ集団がいない。
不自然な理由2 ジョディ・フォスター演じる長官(権力者)が、ならず者(使い捨て駒)のエージェントに直接、指示を出したり接触したりで、最後にはいとも簡単に襲われ、殺されてしまうなどあり得ない設定だ。
不自然な理由3 ヒーローでも、職業プロの軍人でも警察でもない主人公が、悪役と格闘して勝つという設定に意味を感じない。宣伝にも使われている補助スーツは戦うためのツールではなく、弱っていてまともに動けない主人公を歩けるようにするためのものにすぎない。
「エイリアン」で、シガニー・ウィーバーがエイリアンと戦うために、重機を戦闘ツール代わりにしたのとは意味が違う。
最後のオチの解決法も、ハッピーエンドだからよいというわけでもあるまい。
そんなことで貧富の差の問題が解決してしまうはずがない。あまりに子供だましの手法で、浅はかすぎる。
ジョージルーカスなどが学生時代に作った映画というように、有名になる前のアマチュア時代に低予算で作った映画ということなら納得するが、とても人材と資本を投入して作った(作るべき)映画とは思えなかった。
ダイハード3などのように、緻密で実際の犯行記録映画のような作りでも楽しくないが、何か楽しませたり、訴えかけたり、感心させてくれる要素の乏しい映画であった。
さらに言うならば、マット・デイモンが坊主頭になってまで出演するべき映画ではない。
この映画は、DVDでの鑑賞で十分な映画である
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