ライフ・オブ・パイ トラと漂流した227日 インタビュー: アカデミー賞11部門ノミネート!アン・リー監督が明かす初の3D大作の必見シーンとは?

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ライフ・オブ・パイ トラと漂流した227日

劇場公開日 2013年1月25日
2013年1月28日更新
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アカデミー賞11部門ノミネート!
アン・リー監督が明かす初の3D大作の必見シーンとは?

本年度アカデミー賞の作品賞、監督賞を含む主要11部門でノミネートを果たしている「ライフ・オブ・パイ トラと漂流した227日」(公開中)を携えて、「ブロークバック・マウンテン」でアジア人として初のアカデミー賞監督賞に輝いたアン・リーが来日。果たして、2度目の監督賞受賞はなるのか? 発表を目前に控えたリー監督に聞いた。(取材・文/編集部)

とても穏やかな口調で、ひとつひとつ言葉を選びながら、「賞はボーナスみたいなもの」だと監督は言う。家族の絆やドラマを丹念に描き出すことが特徴的なフィルモグラフィーからすると、壮大な大海原に放り出された少年の長い長い漂流生活を描く本作は、これまでにない超大作。24カ国から3000人ものスタッフが集まり、4年の歳月を費やして完成させただけに、「励みを感じる日もあれば、落胆に包まれる日もありました。だからこそ、映画が完成したというだけで充分に満足なんです」と言葉をつなぐ。

英国の権威ある文学賞・ブッカー賞の受賞作、どう猛なトラとともに太平洋を漂流する少年の物語を描き、“映像化不可能”と言われたヤン・マーテルの「パイの物語」を映画化した。それも、自身初となるデジタル3D映像で。

「『アバター』よりもずっと以前から、私は3Dが映画に新しい次元をもたらすと考えていました。3Dは、アクションや仕掛けの派手なものに使われることが多いですが、本当はドラマに向いていると思ったんです。観客を、より物語に引き込んで共感させることが可能なのではないかと」

事実、2Dでは単に“目撃”するだけに留まるであろうパイの漂流生活を、ジェームズ・キャメロンが技術提供した臨場感あふれる3D映像によっって、我々もともに“体験”する。波にもまれ雨に濡れ、そしてトビウオの群れが飛び交う真っ只中にいるような感覚になる。その中でパイは、本来は命を狙われる関係にあるトラと運命共同体を形成し、ともに生き、ともに生かされるという奇妙な緊張関係を築いていく。

監督は「自分としては最高を目指そうと努力を続けているのに、果たしてこれでいいのだろうか、出来上がった作品を観客は気に入ってくれるだろうかという不安も大きいものでした」と、3Dという新たな“映画の言語”に挑んだ不安を、漂流生活でパイが感じた孤独に重ね合わせて説明する。だが、そういった映画製作こそが「私にとってのリチャード・パーカー(劇中のトラの名前)なのです」と思いを明かす。

「パイは、トラという“神”的な存在と共生したからこそ、自分を開放して“生きる”ということを実感できたんです。厳しい漂流生活だからこそ充実するなんて、とても逆説的ですが。私も同じでした。途方もない映画づくりで疲れ果て、それがやっと完成した。安堵を覚えてリラックスできましたが……でも、またしばらくすると、映画を作っていたあの高揚感、神とともにあった時間が恋しくなるんです」

映像はもとより、ある種東洋的とも言える本作に込められたテーマが世界中で評価され、監督は「それだけでものすごく嬉しい」と顔をほころばせる。そして、「最も気に入っているシーンは、パイたちが乗った貨物船が海に沈むシーン。あれだけで78日間かかりましたから、その達成感といったらありません。3Dは芸術的なツールだと確信しています。ぜひまたチャンスがあればやってみたい」と意欲を明かす。

そして、「自分なんて関係ないと構えていればいいんでしょうけど、(特に会場では)カメラが近くまで寄ってきますし、盛り上げるためのドラムロールまであります。世界中が見守っているわけですから、やっぱり気になりますよね(笑)」と本音で結んだ。さあ、アカデミー賞の行方はどうなるのか。

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