KOTOKO

劇場公開日:

KOTOKO

解説

「鉄男」「六月の蛇」の塚本晋也監督がシンガーソングライターのCoccoを主演に迎え、苦しみもがきながらも愛する息子を育て、懸命に生きるひとりの女性の姿を描き出したドラマ。ひとりで幼い息子の大二郎を育てる琴子は、世界が“ふたつ”に見える現象に悩まされ、歌っているときだけ世界が“ひとつ”になる。神経が過敏になり強迫観念にかられた琴子は、大二郎に近づくものを殴り、蹴り倒して必死に息子を守っていたが、幼児虐待を疑われて大二郎と引き離されてしまう。そんなある日、琴子の歌に魅了されたという小説家の田中が現れるが……。2011年・第68回ベネチア国際映画祭オリゾンティ部門で、同部門の最高賞にあたるオリゾンティ賞を受賞した。

2011年製作/91分/PG12/日本
配給:マコトヤ
劇場公開日:2012年4月7日

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(C)2011 SHINYA TSUKAMOTO/KAIJYU THEATER

映画レビュー

4.0精神疾患のある方は覚悟した方がいい

2023年9月18日
スマートフォンから投稿

泣ける

怖い

暇つぶしに楽に見れる映画はないかとHuluを眺めていたら「Kotoko」という可愛い名前の映画を発見。
coccoさんのことも、それまでの彼女の作品も知らずに鑑賞し、気軽にこの映画に手を出したことを後悔しました。

2つの世界が見えているというキャプションやホラー映画に分類されていることから、「ブラック・スワン」のようだけど、名前も作品紹介の画像も可愛いので、そこまで怖くはないだろうと思っていたら、それ以上の衝撃がありました。

精神疾患や心が不安定な状態にある人は、注意して見たほうがいいです。家族が近くにいる状態で見ることをおすすめします。

私は以前、精神科にかかるように夫に言われて通院してた時期がありました。
学生時代は人から悪口を言われている気がしたり、みんなは全員私が嫌いだろうという思い込みがあったりでずっと1人で行動していました。
中学から大学までの多くの時間を1人で過ごしました。
それがこの映画を見てフラッシュバックしました。
学生時代に感じていた感情がそのまま襲ってくる感じです。
「ブラック・スワン」は普通に観られましたが、この映画では涙が止まらず過呼吸に。

人が全員私に敵意を持っていて、私など死ねばいいと思っているに違いないという考えは学生時代から今に至るまでずっと頭にあります。
すれ違う人全員が怖くて、私の顔を評価して内心嘲笑ったり馬鹿にしたりしていると感じます。
もうこれ以上続けたくない、怖い、死にたい、そういう気持ちが止まらなくなるんです。
でも、実際に関わってみるとびっくりするほど親切な人もいて、自分の被害妄想に呆れることもあります。
この映画は、私のそういう気持ちや感じている世界を、表現してくれているとさえ感じました。

今は働いていないので学生時代ほどはストレスを感じずに生活できていますが、外出する際のストレスは今でもとても重いです。
人間全員が怖いので、道を歩く人や飲食店で隣りに座った人の顔を見ずにはいられません。
私が見ていることに気づかれると、相手から凝視し続けられたり、連れと悪口を言われたりします。
だけどそれすら、夫は幻覚や幻聴だと言い、信じてくれません。

精神の不安定な怖さだけではなく、人体破壊の描写があるので、この映画をオオスメできる人は限られると思いますが、私は見てよかったと思いました。
ただ、本当に精神がすり減りました。

関係ありませんが、数年前に薬物療法を医師に相談なく無断で中断してしまったのですが、統合失調症の疑いが出てきたのでまた通院を再開しようかなと、この映画をみて思いました。

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ぴか

4.0そういえば

2023年1月29日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

知的

『ファーザー』のストーリー展開に、彼の目線や思考でストーリーが進行してゆくことに「なるほど〜、こんなふうに見えているのかー」と愕然としていましたが
こちらの方がもっと古い作品でしたね
朧げながらとしか覚えていらせんが彼女の目線で物語られていたように思います
もう一度観なければ。

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カルヴェロ

3.5苦しい

2021年9月22日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

苦しい。
生きることはあまりに苦しい。
言葉ではなく、それを人と映像と音楽で見事に表現してしまっている。
そしてそれは圧倒的なリアルである。
どっちが作りモノの世界なのか、何が本当か、そんなことに答えはない。
「逃げ恥」が好きな僕に見えているこの世界もリアルだし、
彼女たちの瞳に映るその世界もまたリアルだ。
キラキラした装飾で飾り付けられた部屋も、どこか遠い地で行われている戦争も、家族での団欒も、どんなに暴力をふるってもそばに居続けてくれる人も、いい母を演じるのも。そして流れる赤い血も。真っ白な世界も。

だけど、それでも人生は「生きろ」と言う。
だとしたら、たとえ狂気の沙汰だと思われようと、
世界がひとつになって見えるもの、
この世界に命をつなぎとめるための何かと、
出会うために生きてゆきたい。

とはいえ決して観ることをお勧めはしない、でも素晴らしい映画だと思う。

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高岡 正和

4.5Coccoの圧倒的な存在感

2021年5月16日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD
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yone
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