劇場公開日 2011年12月17日

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「理想的な終幕」私だけのハッピー・エンディング スペランカーさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0理想的な終幕

2016年2月22日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

幸せ

萌える

邦題がほぼネタバレ状態なんで、結末もホントそのまんまって感じでしたけど、これはもうほとんどファンタジーの世界ですね。
現実はそんなに甘くない、ってまあ癌になったことはないですし、家族も友人も癌で亡くなった人はいないので、そもそも現実もよく分かってはいませんが、こんな明るい最期を迎えられるほど癌は甘いものではないはず。
しかしあえてそこをラブコメテイストで描き、湿っぽくなく見れる作品にしたのは、まあ逆に映画的にはOKだったのかも。

正直リアルテイストの難病物を見るのは、精神的にキツイですからね。
リアリティを求めるなら、この映画は見ないほうがいい、きっと腹が立ってきますよ(苦笑)
これならむしろ癌で死んだ方が幸せじゃないかとさえ思えてくるようでね。
主人公マーリーを演じたケイト・ハドソンのあごのお肉もぽちゃぽちゃしてて、とても病人には見えませんでしたし、突っ込みどころは探せばいくらでも出てくるような映画でしたから、あくまでラブコメとして見ないとこの映画はキツイでしょう。

逆にラブコメとしては、さすがはラブコメ女王のケイト・ハドソンが主演&王道中の王道な展開だったこともあって、安心して楽しめる作品になっていたと思いました。
普通このタイミングで若くてイケメンで真面目で彼女がいない医者が担当になるかよと、思わず笑っちゃうぐらいのラブコメ王道な展開まっしぐらでしたもんね。
主人公の友人もステレオタイプの友人が脇を固める王道パターン、何で必ずゲイの異性の友人が出てくるのだろうか?
でも、映画的には皆いい味出すんだわ、これが、ただ妊婦の友人は辛い立場だったねぇ。

それと家族との確執もこの手の話にはなくてはならないスパイスですね。
正直、そんなに悪い両親には思えなかったのだけど、自分の死が迫ってきたら、やはり腫れ物に触るような母の対応もウザったく感じるのだろうし、この期に及んでも愛を感じさせない父はどうしても許せなかったのでしょう。
まあでも紆余曲折あっても邦題通りになる映画ですから、後味は悪くない、けど心にはそこまで響かない、そんな作品だった印象です。
しかし神様がウーピー・ゴールドバーグとは、そこはツボった!

スペランカー