麒麟の翼 劇場版・新参者のレビュー・感想・評価
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悲しい話
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会社で地位のある中井が殺され、現場から逃げた男も車にひかれ死亡。
男は中井の会社を先日首になったばかりだったため、犯人と見られた。
実は中井の息子の中学の水泳部で後輩がおぼれる事故があった。
中井の息子らのシゴキが原因だったが、被害者に脳障害が残りバレなかった。
それから何年もが経ったが、中井は独自にその事故を調べていた。
そしてついに共犯でもある息子の同級生から話を聞き、全てを知るに到った。
その直後、怖くなった同級生が保身のために発作的に中井を刺したのだった。
そして車にひかれた男は単なるコソドロだった(場)
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TVシリーズを見てたんで、当然見た。いやあ、懐かしかったなあ。
でも確かTVでの阿部は人の嘘を見抜く天才とかの触れ込みやったが、
今回は特にそれがクローズアップされず、ただの熱心な刑事だった(場)
中井は刺された後、日本橋にある麒麟像まで行って死ぬ。
それが死んだ生徒への償いであり、息子へのメッセージだったとのこと。
うーん、それはちと無理があると思うなあ・・・。
だって何とかそこまで行けるくらいの元気があるんやで?
なら何とか生き延びる方法を考える方が息子らのためになるやろ?(場)
あと、自分は世の中を甘く見過ぎかと問うた新垣に、
阿部の返した言葉がなかなか良かった。
この世に光を見失って絶望してるよりはずっと良いとのこと。
おれも40歳手前でもタイガイ世の中甘く見てもてるから、励まされた(場)
しかし、見てる途中で屁が止まらず、しかもめちゃ臭かった。
そのために嫁が少し機嫌が悪くなってしまった(場)
罪を償うという事
先生のとった行動は一見すると生徒のことを思っての行動かと。どこかで歪んだ人生は一生の傷になる事も。償えば許されるものではない事もあるだろう。しかし、ウソ、偽りを上書きしながら生きる事からは解放される。
さすが‼️
阿部寛の加賀恭一郎が素晴らしい。テレビシリーズも含め、東野圭吾が阿部寛をモデルに書いたかと思える程のハマり役。ストーリーも東野圭吾らしく、残酷でありながらヒューマニズムも忘れていない。特にラストの橋の上のシーンが秀逸。
ドラマの劇場版。 ドラマのキャストも登場するので、それは嬉しいとこ...
ドラマの劇場版。
ドラマのキャストも登場するので、それは嬉しいところ。
今思い起こすとかなりすごいキャストだったのにびっくり。
やっぱり人間くさい加賀恭一郎いいなぁ。阿部ちゃんの加賀恭一郎は好きです。
ドラマに続き、劇場版も良作でした。
【”人は何故、哀しき嘘を付くのか・・。”前半はミステリー要素タップリに、後半は一転して父が息子を想う気持ちを描いた、哀しきヒューマンドラマ。辛くとも、真実から逃げては行けない・・。】
ー ここまで、面白き作品だとは思わなかったというのが、正直な感想である。
序盤は、ミステリー要素タップリに・・。
そして、観る側をミスリードさせる物語展開の秀逸さ。
そして、徐々に明らかになって行く、事件の真相。
見事な、邦画ミステリー&ヒューマンドラマである。
東野圭吾氏が珍しく、”自身の原作を見事に映像化させた作品”と絶賛しただけの事はある。
多分、劇場で観ていれば、感動はもっと深かったであろう。-
■キャスティングについて<Caution! やや、内容に触れています。>
・今作の厚みを増しているのは、被害者を演じた中井喜一さんの、生前の悩みながらも善性溢れる父親としての行動を、穏やかな笑みを浮かべつつ水天宮巡りをする姿であろう。
・更に言えば、若き松坂桃李さんの、被害者の息子であり、犯した過ちを忘れ去ろうとする高校生を演じる凄みすら感じされるである。
ー 御幾つだったのだろう・・。-
・もっと、驚いたのは、松坂桃李演じる高校生の水泳部仲間を演じていた、コレマタ若き山崎賢人及び、菅田将暉の姿である。
ー 私が、邦画を観る比率を上げたのは今作公開の数年後である。
今作は、キャスティングの先見の明に驚かされた。
皆、現代邦画を牽引する若手俳優になっている事はご存じの通りである。-
<それにしても、現代でも主役作品が続々と公開される、加賀恭一郎を演じた阿部寛さんが如何に凄いかを感じた作品でもある。
「祈りの幕が下りる時」を鑑賞するのが非常に楽しになった作品でもある。>
見ごたえはあったけれど、たくさんの話を詰め込んで、上澄みだけをすくった感じ。
吉永を めぐる物語。
嫉妬、後輩に抜かされる焦り、結果が思うように残せないいら立ち。思春期にありがちの歯止めが効かなくなってしまう純粋なる残虐さ。自己中心性と他責。万能感。結果を思い描けない思慮のなさ。無責任というか、責任の取り方を知らない立ち回り方。それゆえの苦悩・葛藤…。
青柳を中心とする物語。
職業人としての顔・仕事ぶり。部下や雇用関係にある人との関係。家族、特に息子との関係。マスコミに翻弄される様。…。
香織を中心とする物語。
愛する人を信じる・信じられない、その葛藤。先行きの不安、生活苦。マスコミに翻弄される様。…。
横田が絡む物語。
会社との雇用関係。その中での人情、利害関係…。
それらの物語をサスペンスという切り口でつなぎ、展開するストーリー。
原作は「シリーズ最高傑作」と評されるそうな。
確かに、それだけの素材は揃っている。
原作未読。TVシリーズ未鑑賞。
TVドラマを観ていないので、よくわからないところがある。
「父と向き合っていなかった…」って、同じ言葉を加賀に返すよ。自分はいいんかい。とTVファンなら突っ込み入れないんだろうけれど、TV観ていない私には良く言うよぉと言う感じ。感動場面なのだけれど、いまいち感動が続かなかった。己と照らし合わせながらの台詞だったら号泣ものなのだけれど。
たくさんの話を詰め込んで、上澄みだけをすくった感じ。
吉永を巡る話も、青柳を中心とする話も、香織を中心とする話も、横田が絡む話も、それだけで映画が1本取れそうな素材。
これを詰め込んで一つの話にするのだから、かなり駆け足で進めなければならなかったのかもしれない。否、『64 前編』のように、短いショットで描いて緊張を持続させてみせた映画や、『怒り』のように、シーンを厳選してたっぷりと情感を描き出した映画もある。
そういう映画に比して、この映画はとにかく人物描写が雑。
脚本が悪いのか、演技が悪いのか、演出が悪いのか、編集が悪いのか。
阿部氏人気、もしくはTVドラマ人気に安住してしまっている。
演技が悪いのかと書いたが、役者はそろい踏み。
他のTVや映画でも同じような役をきっちり決めて下さる方々、山崎努氏、阿部氏、中井氏、松重氏、菅原氏…。安定路線。
そしてあの頃売り出し中の若手も頑張っている。
菅田将暉氏。キーパーソンだからインパクトのある役とはいえ、ああいう設定でもちゃんと印象を残せる。勢いがある存在ってそういうものなのかな。
そんな中でも特筆は中井氏。組織の中での人の良さ、家族を思う気持ちと親としての愚かさが、愛おしくも、わが身を振り返って身につまされる。中井氏演じる青柳がとった行動は客観的に考えれば適切じゃない。でも、そうしてしまう気持ち、わかるなあと号泣させられる。
映画は、加賀の説教で終わる。
わかり易くてカタルシスが得やすいのだろうけど、映画としては、関係者が自分で気づく様子を演技で表現して欲しかった。加賀が説教しちゃったことで、この映画が『中学生日記』か道徳授業のDVDになってしまった。
それにしても、
親子の問題、教育問題、労使関係の問題と、ちょっと触って社会問題を扱っているかのような雰囲気を作り出して良しとするなんて、
(原作はとっぷりと取り組んで描き出しているのだろうけど)
TVはマスコミ(大衆受け)になってしまって、ジャーナリズムではなくなってしまったんだなあと改めて悲しくなった。
期待しすぎた
あれ。期待より全然しただった。
祈りの幕が下りる時先に見ちゃった自分が悪いんですけどね。
伏線回収はさすがって思うところもあったけど、加害者は罪償ってないし被害者は報われてもないしもやもや。
ストーリー 85点
配役 90点
音楽・映像 85点
全体 84点
失ってから、深く知る
ドラマシリーズをTVerで一気見後、鑑賞。
ドラマシリーズの1話1話関係者を掘り下げていく冗長さが無く、ぎゅっと凝縮されて見応えありました。
加賀恭一郎の真相究明による事件関係者の心のデトックスは健在。
生前の日常では通じなかった気持ちや心を、失ってから深く知るって悲しい。
でも知れただけ、残された者は前へ進めるよね。
そんな加賀も自分の父親とは分かり合おうとせずに、看護師に死者としか向き合って無いって諭されてるのが面白い。
身内でも理解し合えて無いってのが、身に染みます。
加賀恭一郎のような刑事が1人でも増えてくれたら、冤罪も減るのかな?、知らんけど。
冬樹が青柳の鞄を盗んだ件は、
労災隠しの派遣切りの情状酌量解釈や、子供の為にって美化されてもなぁ。
そこだけ、どうにかならなかったかね。
山崎賢人、菅田将暉は若過ぎて初見で分からなかった。
松坂桃李含めて、今観ると中々のキャスティング。
逆にセカンドクレジットのガッキーってこの映画では、そこまでの存在では無いよな?
吉永の事件に関わった先生や生徒は、どう裁かれるのか?どう償っていくのか?
そこも気になりました。
もっと聞き取りやすく(笑)、
女優陣はキレイ、男優陣はカッコいい(笑)
劇団ひとりが教師役でいきなり出てて驚いた。
話自体は暗く重いってのはあるけど、「このあとどうなるんだろう」と思いつつ、後半からはちょっと複雑になってしっかり見てないとよくわかんなくなるかんじ。
ストーリーはわかるけど、なんか大げさなかんじもあったり。
ガッキーのセリフが極端に小さいことがあったり、阿部寛の声はもともと低いし、聞き取りにくかった(笑)
場面が変われば挿入歌などでいきなり大きい音が流れたり、そういうのが気になったけど。
総じて★4つまではいかず。
祈りの幕がの後に見た。
祈りの幕が降りるときをみたあとに、同シリーズということでみた。
なかなか深みのある良い作品。
祈りの幕が〜が暗すぎたのでまた、暗いのかと心配したがそれはなかった。
松坂桃李の罪ほろぼしに父親の中井貴一は気づき、引き継いだ。感動的ではないか。
父親は子を思うがストレートに表現できないし、子供も素直に受け取れない。そんな気持ちはわかる気がした。阿部寛と溝端淳平のコンビは良いですね。新垣結衣とその恋人も巻き込み謎は最後の最後までわからない。よくできたストーリーだ。
悲しさが尾を引いてる
冤罪を晴らして、被害者の無念も明らかになって、すっきりするはずなのに、悲しい気持ちが残ってしまう
でも、いい作品だ
劇団ひとりに説教するところは爽快だったな
阿部寛と溝端淳平のやりとりも面白い
でも、なぜ山崎賢人が中井貴一を刺したのかイマイチわからない。友達が警察に突き出されると思ったから?
阿部寛は変わらない
久しぶりに観たら今は映画の主役を張る俳優たちが、
若くフレッシュな演技をしている。
何様だけども、山崎賢人さんはよくここから
主役級の俳優になられたなぁと感じました。
なのに、阿部寛と中井貴一だけは変わらない。
ずっと変わらない。それが最大の謎でした。
しかし東野圭吾さんは凄い。
色んな所に伏線を張って、
怪しいキャラをちりばめて、
ここに収まるのか!と感心させられる。
そこに不自然さはないし、腑に落ちる。
気持ち良ささえ感じる。
ごちゃごちゃしてるようで終わってみればとてもスッキリ
している。
縦軸は事件の解決だけど、
横には松坂桃李さんの苦悩。
水泳部の過去。
新垣結衣さんの決断。
そして親子の絆。
特に親の子どもへの思い。
これは加賀恭一郎とお父さんにも共通する事でもあって、
とにかく見どころがたくさんある。
今見ると、有名な俳優がたくさん出ててお得感があるけど、
カメラワークなのか何なのか、スペシャルドラマみたいな
印象も受けました。
あざとい作風&テンポも悪くて苦行!!
監督は違いますが、同じシリーズの「祈りの幕が下りる時」(2018)と同じく、弱者と東京日本橋を扱った、あざとい作風でした。前半の労災隠しと後半の水泳部の話を組み合わせるのは興味を無くす一方で、テンポも悪く尺が長すぎて辛いです。黒木メイサとガッキーは、それぞれ役柄に合わないように感じました。
不幸の連鎖
犯人は青柳武明(中井貴一)の部下である小竹(鶴見辰吾)だ!と推測したのが全て外れてしまった。しかし労災隠しは小竹の指示だよな・・・明らかにされなかったけど。
東野圭吾の作品は当たり外れがあるけど、これは“当たり”の方だと思う。当たりの要因としては社会問題を大きく取り上げている部分。ここでは容疑者である八島(三浦貴大・三浦友和と百恵の息子)が派遣先の工場において1週間休む怪我をしたことが発端になり、効率のために安全装置を切っていたことと労災申請しなかったことが取り上げられている。体裁のための労災隠しと、派遣切りだ。それを訴えることもできず、左腕にしびれが残ったまま、失業状態が続いた八島。東北の養護施設で育ち、そこで一緒だった中原香織(新垣)が同棲していたのだが、彼の無実を信じていた香織。しかし、被疑者となり、意識不明の重体の八島。警察では被疑者をそのまま送検しようと考えていたのだが、加賀(安部)だけは腑に落ちなかった。
青柳の家族は被害者であるにも拘わらず、労災隠しという問題でマスコミのバッシングを受けたりして、長女の遙香(竹富聖花)が自殺未遂をする。一方の長男・悠人(松坂桃李)は何かを隠しているようで、そこを加賀が追及する。3年前に水泳を止めたことを父に咎められた事実。そして、そこには中学校プールでの水難事故があったところまで突き止める。青柳が死ぬ直前に麒麟像まで歩いていった事実と、日本橋七福神巡りなど家族も知らなかったこと。謎がいっぱいの展開だったが、水難事故の被害者・吉永(菅田将暉)が未だに寝たきりの状態で、彼の母親がしていたお参りを青柳が行っていたことに結びつく・・・
水泳部の3年生が下級生だった吉永の失敗を責めて深夜のプールで特訓と称するイジメ。その事故を顧問・糸川(劇団ひとり)が隠蔽。さらに、父親の事件と関係があるんじゃないかと悠人が当時の3年生に呼びかけると、そのうちの一人杉野(山崎賢人)が地下鉄ホームで飛び降り自殺・・・寸でのところを松宮(溝端)が助けた。実は、杉野が青柳を刺していたことが発覚するというストーリー。
一つの事件・・・というより、事故により、色んな人が不幸になってしまう。真実を語る勇気さえあれば、被害者は吉永だけで済んだはず。そうした事件の謎解きよりも、青柳の息子を思いやる切なさが伝わってくる。まともに向かい合って語ることなく、息子のブログに書かれた千羽鶴を父親が代わりに引き継いだ事実。その時は息子のせいで吉永が障害者になったとは思わず、息子がひたすら回復を願っていたことを引き継いだだけだ。そしてそれを杉野に確かめたとき、杉野は自分のことも発覚すると恐れ、刺したまで。その事件直後、八島が青柳の所持品を奪った。この時の八島の心境を考えると、腑に落ちないのだが、そこまでするほど金に困ってたということか・・・
泣かせ話は一定の票を獲得できるものですけどね。
おいおい東野圭吾って奴は、ずいぶんと甘っちょろいホンを書く野郎だな……というのが最初の感想です。
ストーリー展開のご都合に合せた偶然が、これでもかこれでもかとテンコ盛り。
こんな甘っちょろい話はないだろ、というぐらいに偶然が続きます。
その上、登場人物がみんな善人過ぎるほどに善人揃いと来るものだから、なんじゃこりゃ~と、私は鼻白むばかりでした。
もちろん、「ストーリーなんか何でもよくて、ただ何でもいいから泣きたいんです」って人には受ける映画だと思います。
世の中に、泣くために映画館に行く人が存在することは否定しませんが。
で、冒頭の感想に至るわけです。
ベストセラー作家か何だか知らないけど、東野圭吾って奴も、ずいぶんと甘っちょろいホンを書いて、いい商売してやがるんだな、という感想です。
阿部寛の顔を見るたびに「あったかハイムが待っている」って歌が頭の中を駆けめぐります。
彼の出演作は何本も見ていますが、CMソングがかぶるのは初めての経験でした。
つまりそれだけ今回の阿部寛の役柄が、CMキャラクターとかぶっていたということでしょう。
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